明日のゲームと肥満対策

2007年11月 8日
 2007年10月26日午前の南カリフォルニア大学同窓会(USCグローバルカンファレンス)では、「明日のゲーム」を聴いた。

 10月25日日本人と話をしたのは乙部一郎氏だけだった。乙部氏は前のテーブルから、名刺交換に来られた。スクエア・エニックス社のチーフストラテジストとなっている。「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」を制作されたと言う。

 「私は肥満、メタボリックシンドロームを専門にしています。テレビゲームが肥満の要因の一つとなっているので、体を動かしながらできるゲームを作られたらいい」とお話した。「もう、いくつか体を動かしながらするゲームができている。これからもっと開発されるでしょう。26日の午前にゲームについて講演します」と言われていたので見に行った。

 「ゲームの売り上げはDVDやミュージックCDと同じくらいになっている。古典的なゲームはトランプのように何人かでする。現在のゲームはパソコンに向かって1人でする。将来のゲームはパソコンを経由して多数の人とゲームをするようになるだろう」と講演された。

 10月27日午後6時30分からレセプションがあった。シャンパンを飲みながら話をしていると、隣にゲームの「セガラリーチャンピオンシップ」や「ルミネス」を製作されているキューエンタテインメントの水口哲也社長が立たれていた。その向こうには深田恭子、長谷川京子、相武紗季らを育てられたアクターズクリニックの塩屋俊社長が立たれていた。

 水口哲也氏に話しかけた。派手なわけでも、威張っているわけでもない普通の青年が、音と光を操って鮮やかな世界を創り出す。名刺は薄い灰色の一見地味なものだった。よく見ると、見る方向によって色が金色にも銀色にも見える。相当凝った、あか抜けた名刺だった。若く見えたが、42歳だそうだ。

 「ナインティナイン・ナイツ」は黒澤明監督の「羅生門」をヒントに創ったと水口氏は言われる。「羅生門で4種類の解釈があるように、1つの方向からでは物事はわからない。イラク戦争でも、アメリカにはアメリカの正義があり、イラクにはイラクの正義がある。両方の立場で考えられるようなゲームを作製した。映画で羅生門のような4つの考えを1つのストーリーで表わすには限界がある。ゲームなら、いろいろな考えを自分で体験できる」と熱く語られた。

 「ゲームのライバルは映画ですか」と聞くと「携帯電話です」と答えられた。記念に2人のツーショット写真を撮った。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
目でみる臨床栄養学 UPDATE
メタボリックシンドローム

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