東京タワーと父とメタボ
2008年5月22~24日、有楽町の東京国際フォーラムで第51回日本糖尿病学会(門脇孝会長)が開催される。
5月22日午前11時からの特別講演1は、気骨のある糖尿病学者として知られる小坂樹徳東京大学名誉教授の「内科医60年糖尿病学を学ぶー特に2型糖尿病学のあゆみについて」となっている。
高名な小坂先生に声をかけていただき感激したことがある。1994年2月17,18日の第28回糖尿病学の進歩のシンポジウム「肥満糖尿病者の病態と治療」で「体脂肪分布と糖代謝」の講演をした。シンポジウム後、小坂先生は壇上まで上がって来られ「いい研究をされているのに残念ですね。大学を去られたんですか」と言ってくださった。
糖尿病学会では5月21日から上野に3泊する。東京にはこれまで数100回宿泊したが、上野に宿泊するのは中学1年の春休み以来45年ぶりだ。
1963年3月26日から5泊6日で父と2人で東京旅行に行った。大都会に憧れ、東京に行くことを楽しみにして、東京都23区名と山手線の全駅名を覚えていた私を、父が連れて行ってくれた。
広島県備後庄原駅午後3時14分発の急行「帝釈」に乗り、岡山駅に6時42分到着。6時51分発特急「安芸」の寝台車に乗って東京に向かった。3月27日午前8時、あこがれの東京に着いた。山手線で池袋まで行き、豊島園で遊んだ。「有楽町で逢いましょう」が流行った有楽町駅で下車した後、川崎球場に行った。銀座を見て、上野のホテルに宿泊した。
3月28日9時30分発の「はとバス」で一日観光をした。不忍池から皇居前へ、丸の内、日比谷公園を通り、東京タワーに登った。眼下に拡がる緑の森を見て、「家を建てるなど活用すればいいのに」と当時は思ったが、今では東京の貴重な緑となっている。
慶応大学から泉岳寺に行き食事をし、六本木を通って明治神宮、外苑絵画館を見学した。NHKから靖国神社に行き、有楽町、銀座、京橋、日本橋を通って浅草観音を見学し、国際劇場でショーを観た。翌日から日光、熱海、箱根を見学し帰路についた。
45年の歳月は長い。「資源の少ない日本に人口が多すぎる」と言っていたが、今では少子化が問題となっている。当時は栄養不良が問題となっていたが、今では栄養過剰による肥満・糖尿病・メタボリックシンドロームが問題となっている。
45年先、栄養過剰の世の中なのか栄養不足の世の中なのか、どうなっているのだろう。私の同級生は何人生き抜いているのだろうか。。。