アラフォーとメタボリックシンドローム

2008年12月21日

    2008年の流行語大賞は「アラフォー」と「グー!」となった。

「アラフォー」とはアラウンド40で、40歳前後の女性をいう。10代の終わりに男女雇用均等法が施行され、産休や育休の制度が普及し、この世代から女性が社会で活躍し始める。流行に敏感で新しいことや楽しいことが大好きで、おしゃれで気品がある女性たちである。天海祐希主演のTBSドラマで流行語となった。

 

200812大阪市北区での会合の後、行政の財務にたずさわるエリート・アラフォーに「メタボリック教室、読んでますよ。先生のような専門家に情報発信してもらうと有難いです。これからも、どんどん情報発信してくださいね」と言われた。文科系の人にも読んでもらっていると知り、気分がよかった。

 

人は誉められると嬉しくなるし、貶(けな)されると気が沈む。病院に設置してある投書箱の内容は、苦情がほとんどだ。それでなくてもモンスター・ペイシェントからのクレームに悩まされている。投書箱を設置すると、それに返事を出さなくてはならない。結構、時間がかかり病院勤務医の仕事量が増える。

大阪のある病院は「ほめほめ箱」を設置したところ、病院に活気が出てきて職員が明るくなったという。10年前には投書箱にもメリットがあったかもしれないが、病院が疲労困憊している現在はデメリットの方が大きい。職員のやる気にもつながる「ほめほめ箱」の方がいいだろう。

 

20081220日、江坂での午前勤務後、高槻市の「あじとみ」に日替わり定食を食べに行った。言わなくても御飯を半分にしてくれる。食後、JR京都線沿いを歩いた。日溜まりの中、新快速や貨物列車が追い越していく。

歩くことはメタボ対策とともに脳を活性化させ、考えが頭の中を巡る。

「世界同時経済危機から、日本でも自動車・電器・器械産業で派遣社員や正社員の削減が行われている。メタボリック教室第109段"地球破壊とメタボリックシンドロームの概念"に書いていたように、世界の人口が増加し、発展途上国の生活水準が上がれば資源の奪い合いとなる。

日本もいずれ、これまでのような繁栄を享受できない時代が来ることはわかっていたことだ。テレビでは数週間~数ヶ月先の短期的なことばかりで、数年~数十年先の長期的なことは語られない。女瀬川には自然が残っていた。人類は自然がなくなり、資源がなくなるまで人口増加や贅沢への欲望を放置する気なのだろうか」と。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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メタボリックシンドローム

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