不老拳とメタボリックシンドローム
2009年3月8日の日曜日、
例年300人余りの所、470名が集まった。椅子を並べるスペースがなく、全員床に座って講演を聴いた。「2008年の柴崎コウ主演映画などで、太極拳をする人が急に増えたのかな」と聞くと、友人は「2008年9月リーマンショックからの世界的不況で、お金のかからない太極拳をする人が増えたのではないか」と言う。
そう言われると、高齢男性が多かった。日曜日ゴルフに行っていた中高年男性が、太極拳に来るようになったのか。欧米のスポーツはゴルフ、テニス、ボーリングとお金がかかる。その点、ボールもバットも使わず、狭い空間さえあればできる太極拳やヨガは費用がかからない。不況に強いスポーツだ。
百花拳を、初めて舞った。両手をつないで何重にも同心円を作り、回りながら花心に向かって進んだり、遠ざかったりする。蕾が開いたり閉じたりする感じだ。
デジャヴ、既にどこかで見たような気がする。輪になって手をつなぎ、真ん中に近寄っていく。
当時、近畿中央病院にはレコードが「ビューティフルサンデー」の1枚だけしかなかった。同級生3人で踊りの振り付けを考えた。検査技師さんや看護師さんと一緒に、10数人が手をつないで円を作り、ステップをしながらグルグル回る。
さびの所で、つないでいた手を離して中央に向かい、沢田研二の歌の仕草のように、右手人差し指を立て「エイ!」と言いながら右腕を降り下げる。
1978年、私達3人は大学に戻った。1985年、子供が通っている
不老拳が高齢者にやさしい。不老拳は、膝に障害がある人や、筋力のない高齢者にもできるようになっている。不老拳は、片足立ちなど動きの大きな大技のある太極拳24式の後半部分が除かれており、1~11番と23、24番の部分だけで成り立っている。
いつでも、どこでも、一人でも、筋力のない高齢者でもできる不老拳は、転倒・骨折予防やメタボリック対策に役立ちそうだ。