還暦祝いとロダン
2009年6月1日月曜日、60歳の誕生日を迎えた。見た目は60歳、運動能力は80歳だが、脳トレ年齢は34歳と若い。これから映画も1000円で見ることができる。
還暦祝いは5月30日、グルメの鶴岡さんに勧められ吹田市アメニティ江坂内にある「翠園」に行くことにした。鶴岡さんは南海ホークスの故鶴岡一人監督の娘さんで、鶴岡監督は広島県呉市出身で"親分"として知られていた。若い人は知らない人も多くなったが1959年日本シリーズで優勝、プロ野球監督として1773勝の最多勝監督となられている。
中華料理「翠園」はプラザホテルにあった頃に、行ったことがある。プラザホテルは大阪で最も美味しいレストランがあるホテルだと評判だった。プラザホテルは故鈴木剛住友銀行頭取が社長をされていた。鈴木頭取は広島県安佐郡可部町の出身で、比婆郡庄原町で幼少時を過ごされ、住銀頭取から朝日放送社長となられている。
朝日放送の隣に空き地ができ有効利用できないかと、ホテル建設を計画されている。37の一流ホテルを回り、大阪で最初の高層ホテルを建てられた。朝日放送は私が21年間過ごした阪大病院跡地に引っ越し、プラザホテルも閉鎖となった。時が経ち、街も人も流れていく。
前菜は豚のアキレス腱の煮凝り、子持ちシシャモの南蛮漬け、蒸し鶏、鳥貝が出た。あおさ海苔入りフカヒレスープ、モンゴイカと野菜のXOジャン炒め、肉とジャガイモの細切り炒め、エビチリソースのブロッコリー添え、最後にザーサイを梅で漬けた梅ザーサイ入りチャーハンが出た。デザートはフルーツ入り杏仁豆腐だった。
翠園の建物は赤いレンガの壁でできており、どこかの工場跡なのか聞くと「豊田自動織機工場跡で、敷地内にロダンの彫刻のある美術館がある」という。美術館に行く途中、道に沿って紫、真紅、白、黄色、ピンク色をした薔薇の花が咲いていた。「紫の薔薇の花の匂いがいい」と妻が言う。5色の花の香りを嗅いだ。紫と黄色の薔薇がいい匂いをしていた。
美術館「スキュルチュール江坂」は、緑豊かな敷地内にありレンガ造りの建物だった。マイヨール、ムーア、ジャコメッティなど、世界の巨匠9人の彫刻が展示されている。ロダンの"バルザックの最終習作"のブロンズ像があった。毎日勤めている江坂に、ロダンの最高傑作の一つがあるとは思わなかった。
翠園からの帰り、豊中市にある足の神様"服部天神宮"にお参りし、大きな菅原道真公像の触られて光沢が出ている膝と足の部分を撫でた。少しでも足の寿命が伸び、メタボリックシンドロームを防いで、健康で豊かな老後生活ができることを願った。