一休さんゆかりの街とメタボリックシンドローム
2009年6月27日、京都府京田辺市にある一休さんゆかりの寺「酬恩庵一休寺」に行った。
京田辺市役所OBに、高齢者向き観光スポットとして一休寺を勧められた。カーナビは細く狭い道を案内し不安になったが、一休寺に着いてみると49台分の大きな駐車場があり、反対側に広い道があった。一休うどん(もち、山菜入り)を食べた。
参道には一休和尚の筆による「諸悪莫作、衆善奉行」の墨跡碑があった。数かずの悪行をすることなく、多くの善行をすると、心が清く美しくなるというお釈迦様の教えである。入り口を入ると、一休禅師の墓があった。1481年に88歳で没し、後小松天皇の皇子とある。
重要文化財「方丈」の中央には、等身大の一休禅師木像が安置してあった。木像にある頭髪と鬚は自らのものを植え付けられている。方丈の廊下に座って、後頭部と耳の後から流れる汗をふきながら休憩した。白砂の方丈庭園(南庭)を眺めると、橙色をしたアゲハ蝶が飛んでいた。
方丈では一休さんが名付けたという"ぜんざい"を食べることができる。仏教用語で善哉は弟子をほめるという意味で、弟子が作ったぜんざいがあまりに美味しかったので善哉(ぜんざい)と付けたという。
蓮が浮かんだ池に石橋があり、立て札に「そのはしわたるな」と書いてあった。橋の真ん中を通って渡った。付近に咲いている紫陽花は、満開になっていた。
木でできた古めかしいトイレがあった。扉についた木の取っ手を引くと、中は和式トイレではなく、きれいに掃除された近代的なウォッシュレットの洋式トイレだった。膝の悪い高齢者にとって、洋式トイレは有難い。外観は古いが、中が最新式の設備になっているのは京都らしい粋な所だ。段差が少なく、老人にやさしい寺だった。
京田辺市内にあるシフォンケーキが美味しいと評判のケーキ屋さんに行った。JR松井山手駅の前にはフィットネスクラブもあり、緑の多い一戸建て住宅が並んでいる。ケーキ屋さんは混んでおり、この街に不況を感じない。
近くに住んでいる友人宅に電話し、急にお邪魔した。玄関先で挨拶して、すぐに帰るつもりだったが引きとめられ、午後3時30分から4時間以上話し込んだ。
午後8時前から食事に行った。シャレた和風創作料理店やイタリアンレストランは若いカップルなどで、一杯になっていた。「JR松井山手の新興住宅街は、京都や奈良に近く、JR学研都市線一本で大阪北新地へ行けるので、全国でも1,2の人気のある街だ」と友人は言った。
休日、明るい日差しの下、名所・旧跡を巡ることはメタボリックシンドローム対策にもなり、心と体の健康にいい。