スタンフォード大学対決とシンドロームX
2009年8月30日、衆議院総選挙は麻生太郎自民党党首と鳩山由紀夫民主党党首のスタンフォード大学出身者同士の対決となった。
午前9時30分投票後、出口調査を受けた。年齢、小選挙区投票者名、比例代表党名、支持政党とそれらを選択した理由に当てはまる番号に丸をした。各党当選者数は民主308、自民119、公明21、共産9、社民7、国民新党3、その他13の計480名で民主党が圧勝した。
スタンフォード大学は米国西海岸のカリフォルニア州にある名門校だ。私が米国にいた1984年、ロサンゼルスタイムズの大学総合ランキングでは、スタンフォード大学はハーバード大学に次いで、全米3位になっていた。
オバマ政権は5月27日、次期米国駐日大使にスタンフォード大学出身のジョン・ルース氏を指名すると発表している。自民党、民主党どちらの政権になってもいいように、スタンフォード大学出身者を起用したのだろう。米国西海岸にある大学とアジア諸国の間には、政界・財界・メディアなどに太いパイプがある。
海外留学の目的は勉学もあるが、それ以上に人脈づくりの方が大きいかもしれない。米国東海岸の大学は欧州とつながりが深く、米国西海岸の大学はアジア・太平洋地域とつながりが深い。日本の大学と異なり、米国の大学はアジア各国から多くの留学生が集まって来る。夢を抱いて米国に渡り、帰国して活躍している人も多い。
私が留学していた南カリフォルニア大学(USC)には、船で米国に渡り苦学して帰国し香港のホテル王・不動産王になった人、無一文で米国に渡り夜間もバイトをして学資を稼ぎながら学びインドのIT会社社長になった人、韓国の航空会社社長や、日本の大企業の社長になった人もいる。
麻生太郎党首も鳩山由紀夫党首も首相の孫だ。首相の孫ともなれば将来を見越し、多くのアジア諸国の人達が留学中に近づいたことだろう。ロサンゼルスのUSCに留学されていた元総理が、東アジアに強かったのも留学中の人脈のおかげかもしれない。元総理はメタボ対策に理解を示され、2007年4月1日腹囲を測定し、減量される予定だったという。
スタンフォード大学は、"シンドロームX"発祥の地としても知られる。1988年スタンフォード大学のリーヴン教授がシンドロームX(インスリン抵抗性、耐糖能異常、高インスリン血症、高VLDL‐TG血症、低HDL‐C血症、高血圧)を提唱され、"メタボリックシンドロームX"から"メタボリックシンドローム"へと名称が変わっている。
唐時代の医学者、孫思襞(そんしばく)曰く「小医は病を癒し、中医は人を癒し、大医は国を癒す」と。