日本肥満学会30周年と医療の細分化
2009年10月9,10日、アクトシティ浜松で第30回日本肥満学会(大関武彦会長)が開催される。
今年は30周年の記念の年となる。私は米国留学中の2年間を除いて30年の間、無遅刻、無欠席と日本肥満学会を最優先してきた。
第1回日本肥満研究会(慈恵医大阿部正和会長)は1980年12月13日、東京の野口英世記念館で開催された。第2回、第3回も野口英世記念館で開かれた。友人は「野口英世記念館でやっていた頃が、一番良かったな。一つの会場で基礎の研究者も、臨床の研究者もいっしょに議論して」と言う。
当時は1つの会場に基礎、臨床の日本を代表する肥満学者が一堂に集まり、肥満全分野の演題を聴き、肥満に関する最新の情報を得ることができた。今は肥満研究も細分化され、肥満学会の会場も7つになり、全ての分野の演題を聴くことができなくなった。
医療に関しても、全ての分野が細分化されてきている。外科系はもちろんのこと、内科の中でも細分化されている。循環器専門家の中には心筋梗塞や狭心症しか診察せず、高血圧はおろか不整脈も診ない医師がいる。呼吸器専門家の中には肺癌しか診察せず、気管支喘息はおろか肺炎も診ない医師がいるという。専門を持つのも重要だが、医療は人全体を診ることも必要だ。
2009年9月12日、大阪府医師協同組合で読売テレビ理事・解説委員の辛坊治郎氏による「情報が主役の時代」の講演会があった。「以前の日本は、一部の人達が主役になっていた。現在の日本は、マスメディアやインターネットなどの情報によって動く世論が主役になっている」と話された。
辛坊氏がダブル司会をされている「たかじんのそこまで言って委員会」は、視聴率は高いが、日曜の午後1時30分放送が開始されるとクレームが殺到するという。手紙によるクレームは10通もないが、インターネットの普及により、クレームが1万件以上になることもあり、無視できないこともあるという。
9月13日、毎月第2日曜の午前10時30分から行っている高槻城跡公園の青空太極拳に行った。ユズリハ、マラバシイ、キンモクセイの緑の木々の下を歩いた。近くでは、小さな子供たちがブランコやすべり台をしている。芝生の上に鳩が山のように群がっており、見上げると青い空に白い雲がくっきりと見えた。
太極拳仲間の中高年者の中に、見知らぬ若い2人の女性がおられ、1人の人が目で挨拶をされた。心地よい涼しい風を受けながら、いっしょに太極拳を行った。休憩時間、私のブロブを見て太極拳をしに来られたと聞き、悦ばしい気がした。インターネットの力はすごい。