クリーンエネルギーと日本人女性の喫煙・肺がん
2009年10月31日午後、USC同窓会台北で、USC教授による「世界のエネルギー供給」の講演があった。
「世界のエネルギー消費は年々増加している。特にOECD以外の国のエネルギー消費が急速に増加しており、2010年にはOECD諸国のエネルギー消費量を抜く。二酸化炭素を排出しないエネルギーの開発や、効率のよいエネルギーの使い方を考えなくてはならない。
インドなど発展途上国の人口増加、生活水準上昇で、食料・水資源の確保も重要になってくる」と話された。
以前、大阪府工業協会副会長をされている酉島(とりしま)製作所会長と"水資源"について話をしたことがある。酉島製作所はポンプの会社で、高槻市JR摂津富田に本社がある。「サウジアラビア、UAEなど中近東で、海水淡水化プラントで造られる水を内陸部にポンプで送っている。ある国の70%の水は酉島が供給している」と言われていた。
また、大阪市に本社のある岩谷産業の方と"クリーンエネルギー"について話をしたことがある。岩谷産業は水素エネルギーを開発し、国内トップメーカーとなっている。「すぐには難しいが、水素エネルギーを使って走る自動車を開発している。中近東の石油エネルギーを現地で水素エネルギーに変え、日本まで運べば輸送量が安くなる」と言われていた。
関西にはクリーンエネルギーや水資源など"夢のある産業"の先駆的な企業がいくつかある。これらの企業を起爆剤として、関西経済を建て直せばよいと思った。
31日午後7時からガラ・ディナー(晩餐会)があり、11番テーブルになった。3組のライオンダンス(獅子舞)のショーで開始された。獅子舞を見るのは子供の時以来で、後ろ足の人の肩の上に、前足の人が両足で一気に跳びあがって立つと拍手が起こった。
私の右隣り2人は米国ロサンゼルス化学会社の人だった。左の人はUSC教授で、私が日本人だと知ると「どうして日本人女性はタバコが好きなのですか」と聞かれた。日本人女性の肺がんによる死亡率はアジア10カ国中4番目と高く、日本人男性の肺がん死亡率は6番目になっているという。
日本人女性の喫煙について、日本人男性としか比較していなかったので、他のアジア諸国に比べ日本人女性がタバコ好きだとは気付かなかった。日本の国の中だけで考えていたので、固定観念があった。
たばこを吸う妊婦は低体重児を出産する率が高くなり、低体重児はメタボリックシンドロームになりやすい。未成年者と同じく、"妊婦の喫煙撲滅キャンペーン"を行えばよいと思った。