広島県の農業・水資源・教育とメタボリックシンドローム
2009年11月22日、広島県庄原市役所前の居酒屋で高校の同級生4人と話をした。このメンバーとは、2006年11月4日、庄原グランドホテルでメタボリックシンドロームの講演をして以来3年ぶりだ。
広島県は農業への企業参入が西日本で最も多く、建設業や造船業など160社が参入している。三次のワイン、世羅のブルーベリー、北広島のりんご、ぶどう、福山の落花生などがあるという。
庄原市でも公共工事が減少し、建設業者4社が農業を行っている。2社は夏涼しい庄原の気候を利用し、ケーキの上にのせる夏イチゴを栽培し急成長している。
建設業の女性社長が始めた"女子高生キムチ"は、地元で採れた白菜、大根、りんごを使い、よく売れている。庄原格致高校の後輩の人気漫画家"瀬尾公治"が可愛いパッケージをデザインし評判だという。
庄原市の地酒"超群"と"比婆美人"を飲んだ。比婆の森は名水の産地として知られている。友人が「21世紀は水の時代だ。外国資本が良質の水が出る日本の森を、山ごと買っている。水の豊富な日本は水の確保に鈍感で、外国資本に水を買い占められ、将来外国から水を買うようになるかもしれない」と言う。
庄原市にはもう一つ"花酔"という琥珀色をした古酒長期熟成酒があり、2009年4月ロンドン国際ワインコンクールSAKE部門で銀賞に輝いている。銅賞は同じ広島県の"賀茂鶴"だったという。
広島県は広島高等師範学校があり教育県だった。いろいろな事情で、学力がビリ近くに低迷していたが、小中学生の学力は現在全国11位になっているという。
同級生が「日本人は、日本には文盲がいないと思っているが、日本人の大部分は文盲だ」と突飛なことを言い出した。「今、世界の情報の大部分は英語などで、日本から発信される日本語の情報はほんのわずかだ。誰かが海外の情報を取捨選択し日本語に訳したものだけを日本人は情報として得ている。原語で読まないと、本当の情報はわからない」と言う。
別の同級生が「退職して時間があるので、毎年出される米国から日本への要求を英語で読んでいる。これまで日本語に訳されていないことが多く、知らなかったことがいっぱい書いてあった」と言った。
2009年現在、インターネット上で最も多く使われている言語は英語で29%、次いで中国語22%、スペイン語8%、日本語6%となっている。グーグルのシュミット会長は「今後5年以内に中国語がインターネット上の支配言語になる」と述べている。
日本語だけでは世界の情報の6%しかわからない。今の日本人の多くは、一部の情報しか知らない文盲なのかもしれない。