近畿庄原格致高校同窓会とメタボリックシンドローム
2010年7月17日、大阪マルビル大阪第一ホテルで、近畿庄原格致高校同窓会役員会が開催された。
7月16日夕方の記録的な集中豪雨で、広島県庄原市川北町の民家が流され、行方不明者が出た。夜9時からのNHKニュースウォッチ9や報道ステーションで、トップニュースになっていた。みんな故郷のことを心配していた。「昨夜からずっと電話したがつながらず、今朝8時ようやく連絡がとれた」と言われる川北町出身の人もいた。
先輩の中に、今年2月放送されたテレビ大阪のルビコンの決断「メタボリックシンドロームの真実」を偶然観た人がおられた。ドラマの中で私の役を演じた俳優の北村雅康さんは大阪弁を使っていたが、広島弁を使ってもらいたかったようだ。
住友銀行頭取だった鈴木剛さんのことが話題になった。鈴木剛さんの父親は、庄原で郡長をされていた。鈴木剛さんは「出家とその弟子」や「愛と認識との出発」などを執筆した倉田百三の妹さんと仲がよかったという。
倉田百三の妹のツヤ子さんとは、高校1年の時に話をしたことがある。高校時代文化祭で百三展をした時、百三の友人や妹のツヤ子さんを訪ね、いろいろなエピソードを集めた。私の友人には住友銀行出身者が何人かおり、住友銀行頭取と百三の妹さんとが懇意だったことを知り、不思議な縁を感じた。
倉田百三は庄原小学校の校歌の作詞もしている。「比婆山続き勝光の峰に白雪つもるとき・・春は上野か秋されど国兼池の紅葉狩り・・」。
比婆は日本の最も古い国造り神話の舞台となっている。古事記によると、伊勢神宮に祭ってある天照大神やその弟にあたるスサノオノミコトの母神であるイザナミノミコトを、比婆山に葬ったと書いてある。
この比婆山に40年前類人猿が出没し、ヒバゴンと名付けられ、大学の探検部などが捜索したが捕えられなかった。勝光山は川北町にあり、良質のろう石の産地となっている。
庄原上野池公園は街のはずれにあり、春は桜の名所として賑わい、日本さくら名所100選に指定されている。上野池の周囲には2000本の桜が植えてあり、夜桜は見ものだ。夏は花火大会がある。
国兼池は1646年、川をせき止められて作られた。毎年のように堤が切れ、大水害を起こしたため、21歳のお国と19歳になるお兼の姉妹が人柱として堤の底深く埋められたことから国兼池と呼ばれるようになった。
庄原は山に囲まれ、小さい頃からいつかあのはるかなる山を越えて都会に出よう、海が見たいと憧れていた。都会に出て40年近くになり、やっと山のよさ、故郷(ふるさと)を持つことのよさがわかってきた。