天神祭大阪大学奉拝船とメタボリックシンドローム
2010年7月25日、36.7℃の今年一番の猛暑の中、大阪の天神祭船渡御(ふなとぎょ)に行った。天神祭は日本最大の夏祭りで、船渡御には130万人が集まり、101隻の船が夜の大川を行き交った。
午後4時40分JR桜ノ宮駅から歩いて乗船場の飛翔橋東詰に行った。5時10分、77番「大阪大学奉拝船」に乗ると、横12、縦12列の椅子があり、私達は9GH席に座った。家族割引があるためか中高年夫婦が多く、同級生も夫婦2組が乗船していた。
強烈な陽射しで、日傘をさしている人も多く、阪大船は5回目だという同級生は帽子をかぶっていた。お土産用紙袋の中に、阪大オリジナル法被(はっぴ)やTシャツといっしょに入っていたウチワを右頬にあて、直射日光を防いだ。
左前方には真夏の暑さの中、長い黒の学ランを着た男性応援団員8人と、黒い服を着た女性応援団員5人が、トランペット、ホルン、トロンボーンなどの楽器を持ち、顔から汗をダラダラ流しながら出番を待っていた。応援団OBには社会的に活躍している人が多い。
5時30分から、鷲田清一大阪大学総長の挨拶や、天神祭の由来が話された。天神祭は、菅原道真の出世を妬む政敵の策謀により、九州の太宰府で無念の死を遂げた道真の怨霊を鎮めるため、951年から始まっている。
午後6時、太陽が阪神高速道路に隠れて涼しくなり、高麗橋から運ばれてきた料亭本吉兆の弁当が配られた。本吉兆の弁当には、タコを細かく切って花びらのように細工した蛸酢や鱧寿司など15品が入っており、中でも鱧子うま煮が旨かった。船には冷やしたビール、チュウハイ、ジュース、お茶が十分に用意されており、簡易トイレも2つあった。
午後7時前船が動き始め、船がすれ違う度に「打ちまーしょ」チョンチョン、「もひとつせー」チョンチョン、「祝おうて三度」チョチョンがチョンと手を叩く"大阪じめ"をした。
司会の3代目桂春蝶が「手を叩く所を楽器も使ったら」と応援団員に提案し、医学部3回生の応援団員が、太鼓をたたくことになった。最初はぎこちなく少し遅れたりしていたが、だんだん調子がのってきて、他の奉拝船に比べ、断然迫力のある大阪じめになった。
午後7時30分から奉納花火5000発が打ち上げられ、祭りは最高潮を迎えた。すれ違う船だけでなく、橋の下を通る時や、川沿いの人達にも大阪じめをやり、阪大船の人だけでなく、天神祭に来た人達と一体感が生まれた。午後9時10分、飛翔橋に戻る頃には応援団員も乗客も心が一つになっていた。歩いて地下鉄都島駅まで行き帰宅した。
暑い夏は祭りに行くと、手や脚の運動になってメタボリックシンドローム対策になる。