津山の食とメタボリックシンドローム

2010年8月18日

    201081416日、お盆で広島県庄原市へ親子3人で帰省した。

午前10時伊丹の自宅を出発、「津山ホルモンうどん」を食べるため、中国縦貫道の岡山県津山インターで途中下車した。津山ホルモンうどんは、2009年のB級ご当地グルメの祭典「第4B1グランプリ」で3位を獲得している。午後040分、インター近くにある有名店"くいしん坊"には20人の列ができていた。

 

津山城のすぐ南側にある津山観光センターにあった"津山ホルモンうどん地図"には、29の店が載っていた。県立津山高校の近くの路地裏にある"吉平"に行った。津山高校OBには人気ロックバンド「B'z」の稲葉浩志(こうし)らがおり、校舎は1997NHK朝の連続ドラマ「あぐり」のロケ地になっている。

 

吉平のホルモンうどんは700円で、センマイ(第3胃)やアカセン(第4胃)のホルモンが入った焼きうどんだった。学生は400円以上で50円引きとなっている。

庄原小学校5、6年生(196061年)の2年間、週に3回、学校帰りに同じクラスの4人でお好み焼き屋に行き、毎回20円の焼きうどんを食べていた。当時の小遣いは月300円で、焼きそば25円、豚肉入り焼きうどん35円は高かった。小学校時代の焼きうどん仲間とは、今でも帰省した時、毎年会っている。

 

広島県の庄原市と岡山県の津山市には、共通点が多い。同じ中国地方にあり、県の北東部に位置する中核都市となっており、瀬戸内海へ行くにも日本海へ行くにも同じくらいの距離だ。周囲を山で囲まれ、隔絶された独自の文化を持っている。

おばさんが鉄板の上で焼いて作るのを見ながら食べるのも、庄原と津山は同じだ。違うのは具とソースだ。庄原ではキャベツ、もやし、天かすを入れお好みソースを使っているが、津山では玉ねぎを入れ焼肉のたれを使っている。伊丹の我が家では、現在も広島で買ってきたカープソースを使って焼きうどんやお好み焼きを作っている。

 

観光センターに置いてあった「稲葉浩志君のメモリアルロードマップ」を見ながら、「稲葉君の生家」(イナバ化粧品店)へ向かった。「男はつらいよ」ロケ地の城東町並保存地区の細い道を行くと、右手にイナバ化粧品店があった。観光スポットとなっており、前の駐車場は満車で細い道にも車があふれ、店内には人がたくさんいた。 

50年前は、扇風機の前で汗をかきながら食事をしていたが、クーラーが効いた現代生活では、夏でも食欲が落ちず夏バテしなくなった。冷暖房が完備し、夏痩せしなくなったことも、メタボリックシンドロームが増加した要因の一つかもしれない。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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メタボリックシンドローム

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