アイスクリームと内臓脂肪型肥満

2010年9月18日

    2010912日、高槻城跡公園の緑の木の下で、17人で太極拳をした。初めて参加した妻は「アロマの匂いがする」と言っていた。

 

太極拳の前、少し時間があったので、午前105分、近くの高槻市現代劇場を覗くと「第20回民謡まつり」をやっており、客席には300名の人が入っていた。舞台には6080歳の人達が4列になって、各列それぞれお揃いの和服を着て、最前列8人は踊り、2列目6人は櫂を持って踊り、3列目9人は三味線、尺八、4列目10人は三味線を弾いていた。

頭を使い、体を使い、踊りを覚え、舞台に立つのを励みに、それに向けて練習していく、 いいトレーニングになると思った。

 

916日、友人と、フランス料理(かじき鮪の炙り焼きハーブ風味サラダ仕立て、マッシュルームのクリームソース、白身魚のポワレ焼き茄子のコンフィ添えオリーブソース、牛ロース肉のグリルじゃが芋のピュレ添えマデラ酒ソース)を食べながら話をした。

友人は「現在、韓国のサムスン電子1社の利益は、日本の電機メーカー全社の利益を上回っている。2000年には名もない小さな会社だったサムスンが、今のような大会社になったのは、世界の市場のニーズも考えたからだ。

日本の技術者のほとんどは、より高度で多機能な製品を作ろうとするプロダクトアウト(作り手がいいと思うものを売る)の人達で、売り上げを伸ばして利益を上げるためにはマーケットイン(顧客が望むものを作る)の考え方も必要となる。

プロダクトアウトとマーケットインの両方のバランスをとることが大切だ。サムスンは電気製品のあまり使わない機能の部分を取り除いて価格を下げ、市場調査をしてその国の買い手が求めている機能を取り入れた。インドでは鍵が付いた冷蔵庫を発売し、爆発的に売れている」と言った。

最後に、デザートの"薩摩芋のモンブランケーキメープルアイス添え"が出てきた。その時、「肥満児のいる家庭に鍵の付いた冷蔵庫を置けば、無制限にアイスクリームを食べることもなくなり、肥満児の増加を防げるのではないか」というアイデアが浮かんだ。

 

厚生労働省の調査(松澤班)では、内臓脂肪面積が100平方センチ以上の内臓脂肪型肥満者は正常者に比べ、アイスクリームをよく食べる者が3.56倍多いことが明らかになっている。

前橋テルサで1012日に開催される日本肥満学会の一般演題にも、関西医大の福田正子らによる「K大学男子学生を調査し、アイスクリームが腹囲の増加の強い要因だった」という内容の抄録があった。

内臓脂肪型肥満を防ぐには、アイスクリームを食べ過ぎない工夫が必要だ。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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