庄原の紅葉・米とイルミネーション
2010年11月21日、広島県庄原市に帰省した。山陽道から岡山道に入ると、高梁市あたりから紅葉が濃くなった。寒さの厳しい北に行くほど、紅葉がきれいになっていた。
11月22日午前、小雨の中、食彩館"ゆめさくら"に行って野菜を買った。大根120円、白菜80~190円、白ねぎ5本100円と地産地消で伊丹に比べると半額だ。
隣にある"かんぽの郷"に行った。600円で入浴できる。昼と夜の温度差が大きいためか、紅葉が鮮やかだ。庄原の人は、温泉地に行かなくても、温泉に入って紅葉を見ることができる。庄原かんぽの宿で、西城川の清流で育てられたコシヒカリ「しづか米」を400円で売っていた。
子ども手当ができた時、阪大第二内科の後輩が「子ども手当を現物支給にして、給食費を無償にするといい。農家から米を高く買いとって、給食を全てご飯にするといい」と言っていたが、いいアイデアだ。
午後2時から友人と話をした。友人は「庄原市の人口は、出生数が少ないため、年間800人減少している。農業など産業を活性化したいが、若い労働力が少ないのでなかなかできない。若い人が外から来て子供を産めば市も活性化するが、外国人には言葉の壁があり田舎ほどコミュニティに入りにくい」と言う。
大阪で野菜の直販店を開いたらと聞くと「輸送代、場所代を考えると採算に合わない。米粒からそのままパンができる"GOPANゴパン"が普及すれば、米の需要も増えるかもしれない」と答えた。
看護師不足も深刻で、11月28日にシンポジウム「看護師不足の現状と展望」が、庄原ふれあいセンターで開催されるという。
午後6時、国営備北丘陵公園の "ウインターイルミネーション2010"に行った。11月20日~12月30日午後5時から行われている。備北丘陵公園は帝釈峡を抜いて、庄原最大の観光地になっている。夏にはスマップやミスチルのコンサートがあり、中四国、京阪神、北九州から3万人の人がやって来て、夜行バスで帰っていく。
第1駐車場に車を止め、橋を渡ると、50万個の電球で飾られた光景が、圧倒的な迫力で目に飛び込んできた。森の木1本1本、木の枝まで黄色い電球が点灯し、建物は青、赤、緑、黄色とあでやかな色彩の電球で飾られている。"光と音のスターライトツリー"は音楽に合わせてライトが点滅していた。
里やま展示館には庄原格致高校写真部による、2006年から2009年までのイルミネーション写真が展示してあった。庄原市の面積は大阪市の6倍あるが、人口は60分の1で、自然がそのまま残っている。日本人の心のふるさと"里やま"を守っていかなければならないと思った。