山陽・九州新幹線とメタボリックシンドローム

2011年2月13日

201125日土曜日、312日に開業する山陽・九州新幹線「みずほ」「さくら」に試乗した。

午後120分、JR新大阪駅1階の48号車プラカードの前に200人が整列し、ぞろぞろと階段を昇って3階に行った。みんな身を乗り出してワクワクしながら待っていると、白藍色の新しいN 700系の車両がホームに入ってきた。

私達は5号車7CD席に座った。指定席の座席は左右とも2列と、ゆったりしている。鶯色の座席や窓の日よけは日本の山並みを思わせる遠山模様で、テーブル、手すり、棚も木目調で和を感じさせ、高級感がある。 

159分、新大阪駅をゆっくり動きだすと「北は北海道から南は沖縄まで144714名の応募があり・・」とアナウンスがあった。新神戸駅を発車すると、4号車から肩に大きなビデオカメラを担いだ人やマイクを持った人達が大勢入って来て、通路はマスコミの人達で動きにくい状態となった。

私達の前の56CD席、3,4CD席は親子4人づれで、各テレビ局や新聞社から終始インタビューを受けていた。メディアが6号車に移動した後も、乗客は「夕方のニュースに出るかもしれない」など知人にメールし、みな興奮していた。

午後235分から5分間、6号車の後ろ半分にあるグリーン車を見学した。座席は濃藍色で前の座席との間隔が広く、手すりは古代桜調で重厚感がある。7号車には椅子がベッドに変わる多目的ルーム、おむつ交換台のある多機能トイレ、5号車には全面ガラス張りになったパウダールームがあった。

 246分、外の景色を全く見ないうちに、あっという間に岡山に到着した。258分引き返し地点の岡山駅を出発、一眼レフを持った鉄ちゃん、鉄女が歩きまわって写真を撮影していた。午後344分、無事新大阪駅に着き解散した。帰宅すると、関西テレビ、読売テレビで試乗のニュースをしていた。

26日の産経新聞、読売新聞、朝日新聞1面に、試乗の親子4人の車内写真が載っていた。

27日、職場に行くと看護師さんに「土曜日5時の4チャンネルのニュースに、先生の顔が大きく、はっきり映っていましたよ。隣の黒い服を着て横を向いていた人は奥さんですか?」と聞かれた。私達の席から後方へ、ビデオカメラを映しながら歩いて行ったのが毎日テレビだったのか。

 日本の新幹線の技術は素晴らしい。日本が世界に誇れる新幹線、日本が世界に先駆けて提唱したメタボリックシンドロームの概念(内臓脂肪の蓄積が基盤で糖尿病、脂質異常症、高血圧、動脈硬化症が発症する)など、日本発のものを大切に育てていきたいものだ。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
目でみる臨床栄養学 UPDATE
メタボリックシンドローム

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