六甲山頂雪景色とメタボリックシンドローム

2011年3月10日

201135日土曜日快晴、東京から久しぶりに帰阪した娘を連れ、六甲山に登った。

六甲山の中腹から山は薄い雪化粧になっていた。六甲山で雪を見るのは初めてだ。山頂付近では、ハイキングをする老人とあちこちで出会った。ノルディックウォーキングをしている老人もいる。近頃の老人は元気だ。

午後345分、山頂近くにある六甲ガーデンテラスに行った。40年前、父母や姉と来た頃とは、店も景色もすっかり変わっている。駐車場には尾張小牧、豊橋、福山、愛媛、徳島など遠方のナンバーの車が多い。積もった雪に手形が残っている。

モダンなインテリアの「グラニットカフェ」で、大阪湾を眺めながら私はオーガニックコーヒー、妻は豆乳ココア、娘はアールグレイティーを飲んだ。

六甲有馬ロープウェー乗り場に向かった。ハイヒールを履いて先頭を歩いていた娘が、雪どけ水が凍結した道で、膝も伸びきるほどに尻もちをついた。立ちあがった娘は、こちらを向いて「私が先に歩いていてよかったね。お父さんが先に歩いていて転倒していたら、骨折して大惨事になっていたかもわからないね」と言う。自分のことより父のことを気遣ってくれる。

表六甲ドライブウェイの道路脇には、紅い椿の花が咲いていた。下り道のそばに神戸大学があった。高台にある神戸大学からの眺めは、神戸の港がみえて素晴らしい。演劇部の卒業公演を観に、多くの学生たちが集まってくる。若いって、いいことだ。

キャンパスの中庭に兵庫県南部大地震慰霊碑があり、41名の神戸大学生の名前が刻まれていた。みんな期待して育てられた子供達だったのだろう。突然の子供の死を、何年経っても受け入れられない親もいる。

 

午後630分、いつも家族で行く御影の高麗飯店で息子と合流した。久しぶりに親子4人水入らずで、焼肉を食べた。ここのテールスープはコクがあって、やみつきになる。息子は「東京で一番美味しいといわれる焼肉屋の肉より、ここの肉の方が旨い。お父さんはカルビよりタンやハラミの方が健康にいいよ」と言う。父がメタボリックシンドロームになることを心配してくれる。

 

36日、東京へ帰る娘を新大阪駅まで送り、午後130分から大阪国際会議場12階で開催される「健康太極拳関西春の集い」に行った。450人が参加した。ここでは、私は若手に入る。太極の心は比べない、争わない、競争しない心だ。考えるのを止め、雑念をはらうと、心も体もリフレッシュする。

日一日があっという間に過ぎ去っていく。何でもないような日々が、一番幸せなのだと思う。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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メタボリックシンドローム

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