北海道の食・歴史と日本糖尿病学会
5月18日、午前8時50分伊丹発JAL2001便7A 席で、札幌新千歳空港に向かった。札幌に行くのは7度目だ。隣の席は偶然、下村伊一郎阪大教授だった。何かいい本はないか聞くと「森信三の修身教授録」を推薦された。「ここはどの辺ですかね」と窓の外を見て下村教授は聞かれる。見下ろすと津軽半島、前方は松前半島のようだ。空から見る日本の国は、青く美しい。
12時15分、王貞治監督がよく行っていたという北大病院近くにある「いけだ寿司」に行った。2415円の極上生寿司はホッキ貝、ぼたん海老、トロ、鮃、帆立、たらば蟹、数の子、鮑、うに、いくらが順番に出てきた。ネタが大きい。野球選手はよく来るのか聞くと、「昔は巨人のコーチやスカウトが来ていた」と71歳になる店主は答えられた。
午後1時40分、友人の紹介で札幌独立キリスト教会(クラーク・宮部記念会堂)に行った。北大の原点といわれる教会の前には、赤いチューリップと薄紫色のビンカミノールの花が咲いていた。教会内にはクラーク博士のオリジナルの銅像があった。資料室に保管されている風呂敷の中には、新渡戸稲造、内村鑑三の万年筆で書いた直筆のサインがあった。2人とも教会の2期生で、新渡戸稲造は5000円札の肖像にもなっている。
ロイトン札幌ホテル907号室に宿泊した。窓の外には雪を頂いた山々が見える。
午後4時30分から評議員会があり、つづいて午後7時から懇親会があった。懇親会の入り口には門脇孝理事長、御大自らが義援金箱を持って立たれ、全員が募金をした。
その場でシェフが切って盛り付けされるジンギスカンステーキは、マトンに臭みがなく美味しかった。シーフードポテトガレット十勝ワインソースなど、北海道の海の幸、山の幸を使った料理がたくさんあった。
「徳永英明の歌を、iPodで毎日聴いてますよ」と、阪大医学部の6年先輩になる河盛隆造順天堂大学教授が声をかけられた。徳永英明は、私の家近くの市立伊丹高校に通っていた。
ビール、白・赤ワイン、ウイスキー、日本酒5種類があり、男山純米大吟醸を見ていると、「これは旨いですよ!旭川の酒です」と後ろから肩をたたかれた。振り向くと、羽田旭川医大教授だった。大雪山の水を使っているという男山純米大吟醸は、フルーティーで見事な味がする。
酒を飲みながら話をするノミュニケーションは、人の心を和ませ、豊かな時間を作り出す。懇親会は1年ぶりに会う人も多く、あっという間に2時間が経って、午後9時閉会になった。