喜多方・郡山の食と会津若松街めぐり
ホテルは全室オーシャンビューで、太平洋の波の音がザーザーと聞こえてくる。フラガールが生まれた街だけあって、浴衣の色はブルーでアロハ模様だった。ハワイアンバンドの演奏を聴きながら夕食を食べた。
7月17日午前10時ホテルを出発、いわき勿来インターから常磐道、磐越道を通り会津に向かった。トンネルを抜けると、正面に会津磐梯山が見えた。同級生の前田義章君と裏磐梯の紅葉を観に行ったことがある。五色沼近くのペンションに泊まり、ブランコに乗った想い出がある。
左手に猪苗代湖が見えてきた。積もった雪を革靴で踏みしめながら、野口英世の生家を訪ねたことがある。野口英世は幼い頃、囲炉裏に落ちて左手に大やけどを負ったが、やがて医学の道を志して渡米、黄熱病に感染し51歳の生涯を閉じている。
午後1時、ラーメンで有名な喜多方市に着いた。1954年開業の"老麺まるや"でチャーシューメンを食べた。太めの縮れめんで、鶏ガラ、豚ガラ、煮干しなどを使った昔ながらのスープだ。観光客が多い。谷啓のサインもあった。喜多方の街のグラウンドでは、大勢の人達が元気にサッカーをしていた。
午後3時、会津若松市にある築620年の鶴ヶ城(若松城)に行った。ジージーと蝉の鳴き声がする。34℃と会津の夏は暑い。カッターシャツも汗だくだ。三の丸から赤い色をした廊下橋を通り、天守閣に行った。
郡山市にある郡山ビューホテルアネックス706号室に宿泊した。郡山市は仙台市、いわき市に次いで東北地方で3番目に人口が多い。ビッグアイなどJR郡山駅周辺を1時間散歩した。学生など若者が多い。日本料理店で和牛ステーキ会席を食べた。前菜には、珍しい枝豆の豆腐があった。
福島土産に薄皮饅頭と起き上がり小法師(こぼし)をたくさん買った。1852年創業の柏屋薄皮饅頭は、香ばしい薄皮の中にあんがぎっしり詰まっていた。
起き上がり小法師は会津地方に400年前から伝わる民芸品で、何度倒しても起き上がる子孫繁栄・無病息災・家内安全の縁起物だ。「家族・財産が増えますように」と願って、家族より1個多く購入する。顔の部分は白で、下半分は赤・青・黄と3色あった。
人の世は浮く時もあれば、沈む時もある。福島も地震・津波・原発・風評被害に負けないで、起き上がり小法師のように立ち直ってほしいと思った。