港神戸の食と国際肥満学会

2011年8月30日

   2011828日、神戸市のホテルオークラ神戸3階にある中華料理「桃花林」でランチを食べた。

午後020分、自宅のドアを開けると、顔と頸から汗がどっと噴き出してきた。35度と真夏の暑さのなか神戸に行き、桃花林の窓際の席で食事をした。窓の下には神戸の港が拡がり、海上保安庁の船が停泊している。波止場の向こうには、楕円形をしたポートピアホテルが見える。

"兵庫県地産地消フェアプレミアムランチ"を食べた。主菜は豚肉と淡路産玉葱の細切り炒めだった。今年の第32回日本肥満学会は、兵庫県淡路夢舞台で92324日に開催される。

 

桃花林に来ると、21年前のことを想い出す。

1990102126日、神戸国際会議場で開催された第6回国際肥満学会には1100名(外国人600名、日本人500名)が参加した。当時は、コンベンションサービスが充実しておらず、肥満学会も貧しかった。私たち医師が自分たちで学会運営をやらなくてはいけなかった。6日間、ポートピアホテルに自費で泊まり込んだ。

徳永勝人ブレイ夫妻.jpg1025日、ホテルオークラ神戸の宴会場でバンケット(晩餐会)があり、丸いテーブルに世界各国の肥満研究者が座り、桃花林の中華料理を食べた。ブレイ夫妻と記念撮影をした。

欧米の学者は、夫人同伴で学会に来られることが多い。学会中、夫人は一人で行動しなくてはならなくなる。夫人部隊が急遽結成され、私の妻はブレイ夫人担当となり、ショッピングなどに付き添った。ブレイ夫人はブレイ教授とハーバード大学の同級生で、大手食品メーカーの副社長をされ、日本の"だるま"を収集されていた。

 

1024日、相楽園での神戸市長招宴のあと、ブレイ教授夫妻、スタンカード教授(第8段:国際肥満学会最高賞)と私たち夫婦の5人で、三宮にあるカラオケ"もえ木"に行った。

途中から松澤佑次先生が1人で合流されるはずだったが、バーバラハンセン米国肥満学会会長、エンゲル・カナダ肥満学会会長、ジャンルノー・スイス肥満学会会長、アイヨー・フランス肥満学会会長、ジメット・オーストラリア肥満学会会長らもいっしょについて来られた。

10数人しか入れない小さなカラオケスナックは、世界のVIPでぎゅうぎゅう詰めになったが、悲しき街角、夢のカリフォルニア、ヘイポーラなど、みんな楽しそうに歌われ、ケセラセラは大合唱となった。あの頃のことを思い出すと、私の肥満への探究心や研究心の魂が揺すぶられる。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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