「大阪の未来を語る会」と郷土愛
2011年12月17日午後6時から、大阪市北区で「大阪の未来を語る会」の忘年会があった。
前菜は安肝のアボガドチーズ和え、半兵衛麩の茶碗蒸し、焼寒鯖寿司、菊菜の薩摩揚げ、壬部菜の雲丹和えで、メインディッシュは鱈と白子の朴葉味噌焼きと牛フィレ肉のステーキだった。
ディナーのあと、喫茶店でコーヒーを飲みながら友人たちと2時間、長話をした。
大阪の経済を活性化させ、雇用を増加させる必要がある。これから世界は食糧・水・エネルギーの争奪戦になる。
大阪の江坂に本社のあるスシローは安くて美味しいので、日本最大の回転寿司チェーンとなっている。日本は海洋国なので、大阪の商人(あきんど)が海を使って食糧をつくればよい。日本沿岸で微生物を繁殖させれば、日本人に必要なタンパク質は十分確保できる。調理をうまくすれば、日本人は食糧危機にはならない。
水に関しては大阪の高槻に本社がある酉島(とりしま)製作所が、ポンプの上場会社で、サウジアラビアやUAEなどで、水を作っている。大阪にある水産業を伸ばせばいい。エネルギーに関しては、大阪に本社がある岩谷産業が水素エネルギーを開発している。実用化までには時間がかかりそうだが、大阪に本社があるエネルギー産業を伸ばせばよい。
教育とインフラの整備も重要だ。関空は24時間空港なので、関空の着陸料を減らして飛行機便数を多くし、24時間フルに活用できる空港にすべきだ。リニア新幹線も名古屋、大阪同時完成を目指さないと大阪は衰退する。
関西財界の友人が「関西圏は日本経済の25%を占めていたが、15%に落ちた。武田薬品など大企業が首都圏に移ったのが大きい。国は上海や香港と競争しないといけないため、東京一極集中を国策でやっている」と言った。
銀行OBの友人も「住友銀行(現三井住友銀行)、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)の本社が、大阪から東京に移ったのも大きい。これも国策だろう」、新聞社の友人も「大阪が本社だった朝日新聞・毎日新聞・産経新聞が東京に行った。情報のほとんどが東京に集まり、東京から情報発信されている」と言う。
それに対し、鉄道会社の友人は「国のせいばかりとはいえない。京セラ・島津製作所・任天堂など京都の企業は東京に行かず京都にとどまっている。大阪の企業は、大阪に愛着が少ないのかもしれない」と言った。
街や国は、そこに愛着を持った人がいないと守れない。大阪の人・企業が大阪に郷土愛を持って叡智を結集すれば、大阪の未来は明るくなると思考した。