横浜みなとみらい街歩きと糖尿病
2012年5月17~19日、パシフィコ横浜で第55回日本糖尿病学会(渥美義仁会長)が開催され、1万2000人が参加した。
5月16日午後4時30分から、パシフィコ横浜会議センターで、評議員会があった。2015年の学会長に、山口大学の谷澤幸生教授が選ばれた。山口県で開催されるのは、1987年5月の宇部市民文化会館以来だ。小郡から宇部新川に行き、養老乃瀧で夕食をとり、畳の上に布団を敷きつめて、7人で一部屋に宿泊した。小さな学会だったが、今では会員数1万6749人、演題数2284題と大きな学会になった。
懇親会のあったヨコハマ・グランド・インターコンチネンタルホテル1233号室に宿泊した。窓の正面に大観覧車が垂直に見え、街のネオンや横浜スタジアムの灯りがとてもきれいだ。
5月17日午前、会長講演「糖尿病診療の変革をめざしてーベッドサイドから発想してかたちに」があった。渥美先生の講演を聴くのは初めてだが、糖尿病臨床一筋の人で、アイデアマンだとわかった。コングレスバッグはデザイン・機能性ともに斬新で、評判がいい。
渥美先生は糖尿病の中でも、特にフットケアに造詣が深い。2010年のフットケア学会のポスターは、「吾唯足(あし)を知る」となっていた。2006年の糖尿病近畿地方会のポスターは、「吾唯足(た)るを知る」だった(メタボ教室第3段「2型糖尿病」)。肥満や糖尿病の専門家は、禅に興味を持っている人が多い(第371段「心を整える禅」)。
午後、みなとみらい線に乗り、日本大通り駅で下車した。街並みが、神戸の居留地に似ている。歩いて横浜港の大桟橋埠頭に行った。ここは横浜三塔(神奈川県庁、横浜税関、横浜市開港記念会館)を同時に見ることができるスポットだ。さらに海沿いを歩いて、横浜赤レンガ倉庫に行き、カフェでアイスティーを飲んだ。
赤レンガ倉庫から、ベロタクシーに乗った。ベロタクシーは1997年ドイツで開発された高性能な自転車タクシーで、ベロはドイツ語で自転車を意味する。横浜パシフィコまで、1人500円と710円のタクシーより安い。
ゆっくり走るので、景色を眺めることができ、風を受けて心地よい。大観覧車までの建物は、レンガ色で統一され、大観覧車から向こうは白で統一されていた。インターコンチネンタルホテルがヨット、横浜ランドマークタワーが灯台、クイーンズスクエアの3つのビルの屋上が大波、パシフィコ横浜の展示ホールの屋根がさざ波となっている。
2型糖尿病が急増した最大の要因は、過食と運動不足だ。ウォーキングはインスリン感受性を増大させ、糖代謝をよくする。横浜みなとみらいの街並みが、自然と私の足を軽くしてくれていた。