父の日プレゼントとリンゴ型・洋ナシ型肥満
2012年6月17日、今日は父の日。息子から薩摩芋焼酎「富乃宝山」を、娘からは東京新宿高島屋のシャンパンのプレゼントをもらった。
テレビでは「父の日を知っている子供は48%で、最近、父の日を知らない子供達が増えている」という。米国では1972年、第3日曜日を「父の日」として正式に国の記念日に制定している。
写真は、東京に行った時、東京新宿高島屋で買った大理石でできた「リンゴと洋ナシ」だ。イタリア・フィレンチェの職人親子が作ったもので、ずっしりと重い。リンゴと洋ナシのコレクションは1987年から行ない、ガラスや木の置物、容器、蝋燭、くるみ割り器、マグネット、ネクタイなどを、デパートや海外の免税店で収集している。
西洋ではリンゴと洋ナシが対で作られているものが多い。肥満をリンゴ型・洋ナシ型に分類したのも西洋的発想による。リンゴ型肥満は腹部に脂肪が蓄積した肥満で、洋ナシ型肥満は臀部・大腿部に脂肪が蓄積した肥満だ。どこに脂肪が蓄積するとよくないかを、最初に報告したのは、フランスのヴァーグ教授である。
ヴァーグ教授は、今から65年前の1947年、肥満を上腕/大腿比を用いて男性型肥満と女性型肥満に分類し、男性型肥満は女性型肥満に比べ糖尿病・虚血性心疾患が多いと報告した。その後、30年以上経過して脂肪分布が注目され、メタボリックシンドロームにつながっている。
写真は、イスラエルのエルサレムで開催された第5回国際肥満学会のもので、右から3人目がヴァーグ教授、左から2人目が私だ。1986年9月14日、エルサレムのラマダルネッサンスホテルのレセプションの時に撮影した。
レセプションには、ウエスト/ヒップ比で上半身肥満と下半身肥満に分類した米国のキセバー教授や腹部肥満と四肢型肥満に分類したスウェーデンのビヨーントルプ教授も来られていた。この学会で、私は阪大とUSCから8題(共同演者を含む)を出し、最多の演題数となっていた。
ヴァーグ教授は1990年、4人目のヴィレンドルフ賞(国際肥満学会最高賞)を受賞されている。ゴッホのように、亡くなってから評価される人も多い。今は亡きヴァーグ教授が、ご存命のうちに、体脂肪分布が脚光を浴びてよかった。