中学生向け給食弁当と阪神尼崎街歩き
2012年9月29日、朝刊に「中学生向け給食弁当」「パンやおにぎりで済ませないで」の見出しで記事が載っていた。
「尼崎市では10月15日から市立3中学校で、昼食用弁当の販売を始める。家庭の事情などで弁当を持参できず、コンビニの菓子パンやおにぎりで済ませている生徒が30%に達する。市教委の管理栄養士が、栄養とバランスを考慮した献立を考え、市が選定した民間業者が自社工場で作り、学校の配ぜん室に配送する」と書いてあった。
弁当は1種類で、温かいご飯、おかず3~4品、汁物が基本で、1食350円になるという。50年前、私が中学生の頃も菓子パンの同級生がいたが、クラスに1人ぐらいだった。
今日の散歩は、尼崎に行くことにした。阪神尼崎駅地下の駐車場に車を止め、駅南側に出ると、ヘルシーランチと看板のあるダイニング「桜里(オウリ)」があった。日替わりランチ"サゴシと茄子のトロがけ"を食べた。サラダとペンネが付き、ご飯は雑穀米だった。雑穀米だと、ゆっくり噛むので、よく噛める。
庄下川に沿って歩く。涼しくて、散歩にいい季節になった。開明橋を渡ると、りっぱな石垣の尼崎城跡公園があった。「石垣の石や肥大した脂肪細胞は、β14面体になっている」という杉原先生の抄録(今年の10月11~12日ホテルグランヴィア京都で開催される第33回日本肥満学会の教育講演1「メタボ発症機序と脂肪細胞の形態」)を思いだした。
注意深く石垣を観察すると、端一列の石は6面体だが、他の石は複雑な多面体になっていた。
杉原甫国際福祉医療大学教授の抄録には、「太って脂肪細胞が膨らむと、丸い形から多面体になって行く。最密充填形のβ14面体の例として、石垣の石やビールの泡などがある。脂肪細胞の間を走行する小血管(生体での30%の量)が圧迫されると、脂肪細胞、特に内臓脂肪が虚血に陥る。虚血に陥った脂肪細胞はアディポネクチン産生を低下させ、血管が圧迫されると高血圧を起こし、メタボリックシンドロームになると考えられる」とある。
尼崎城跡公園の柿の木の実は、まだ緑色だった。柿が赤くなる頃、糖尿病が悪化する人がいるので注意が必要だ。近くに重厚な赤いレンガの建物があり、その前の家の木にはザクロの実がたくさんなっている。再び南に歩くと桜井神社があり、小さな"博愛地蔵"の案内板には「子供の無事成長を守る」と書かれていた。
事情もあってか、弁当を作らない親が増えている。太ると丸い脂肪細胞がβ14面体になり、小血管を圧迫してメタボリックシンドロームを起こす。子供のために、栄養バランスのとれた食事を提供してあげたい。