「風をよむ会」とパキスタンの肥満
2012年12月26日午後6時、大阪市北区で「風をよむ会」の忘年会があった。
風をよむ会は、政治・経済・国際情勢について食事をしながら語り合う会で、大手メーカー会長、貿易会社社長など9人が出席した。
銀行OBは、「2012年"世界の150社"に大阪で選ばれたのは、パナソニックと銭屋アルミニウム(大阪府池田市)の2社だけだ。銭屋アルミニウムは、アップルやキャノンの外枠など、世界のメーカーの外枠を作る部品メーカーだ。大阪には、摂津市にある三星(みつぼし)ダイヤモンドなど、世界に誇れる技術力を持った部品メーカーがある」と言われる。
銭屋アルミニウムは、江戸時代に北は樺太・択捉島から、南は豪州・タスマニアまで世界をまたに活躍した豪商・銭屋五兵衛にちなんで名付けられた会社だった。
ちょうど安倍新政権が発足した日で、新閣僚の話題で盛り上がった。「麻生財務大臣は、ブラジルの女性大統領ジルマ・ルセフと仲がいい。今が、南米諸国との経済を活性化するチャンスだ」という。
「インドが軍事力を増強させている。中国はインドとの対立が激しくなると、東アジアに目が向かなくなるかもしれない」「ロシアも中国と対立している。インド・ロシアとの関係で、中国の日本に対する態度は変わってくる」や、
「ミャンマーが親米となり、中国はパキスタンの港をインド洋の重要な拠点にしようとしている。中東にエネルギーを依存している日本は、シーレーンを守るため、インド洋に浮かぶイギリス領・ディエゴガルシア島のインフラを整えなくてはならない」という発言もあった。
12月27日、パキスタン・カラチ在住の人と話をした。「最近、中国がパキスタンに急接近している。パキスタンでも肥満は増えている。野菜料理に油が多く使われているためだろう。肥満は富裕層に多く、富裕層では心臓バイパス手術をしている人が多い。パキスタンは親日で、日本人は尊敬されている。カラチは治安がいいので、遊びに来て下さい」と言われた。
ミャンマーにもいた人なので、「日本では、これからミャンマーに進出しようと考えている企業が多い。どう思うか」と聞くと、「ミャンマーの人件費はパキスタンに比べ低く、日本企業が進出するにはいい。ミャンマーも親日で、穏やかな人が多い。きれいな湖があり、美しい自然が残されているので、個人的には今のまま観光地でいてほしい」と答えられた。
世界の肥満の流行は、パキスタンにも及んでいる。パキスタンで起きていることは、日本にも影響する。日本は南米・インド洋・中東・ロシアなどにも目を配りながら、国際戦略を立てる必要があると思った。