伊丹猪名野神社初詣と2013年ヒット予測

2013年1月 9日

    2013年元旦、伊丹市にある猪名野神社へ初詣に行った。猪名野神社は、秀吉の参謀・黒田官兵衛が1年あまり幽閉された有岡城(伊丹城)の北端にある。

午後3時、猪名野神社本殿前には露店が並び、その間を長蛇の列が門の外までつづいていた。他の神社では、賽銭箱の前に人が群がっていることが多い。地元の人に聞くと、「猪名野神社も、昔は賽銭箱の前に殺到していた。近くに団地がたくさんできて、整然と列を作るようになった」とのことだった。家族の無病息災を祈願した。

 

日経トレンディに「2013年ヒット予測ランキング」が載っていた。1位は日本流ロングトレイル、2位は「抗ロコモ」ギア&フード、3位は手のひらタブレット、4位は新・希少糖ドリンク、5位はデブ犬予防サービス、6位はななつ星/サン・プリンセス、・・となっている。

1位のロングトレイルは登山の一種で、日本では自然・文化を感じながら、地域の食・温泉を楽しみながら歩く旅で、合ハイ(メタボ教室第113段「大学時代の想い出」)を経験した団塊の世代には、馴染みやすそうだ。

2位のロコモティブシンドローム(メタボ教室第290段「メタボ・ロコモ」)は、筋力の低下や関節の病気により運動器の機能が衰えた状態で、4700万人が存在する。厚労省はロコモの認知度を、現在の15%から今年末には80%に上げるとしており、予防の関連市場が急拡大しそうだ。

メタボリックシンドロームの認知度は、20061月の10%から10月には80%に急上昇した(メタボ教室第264段「流行語大賞」)。新聞・テレビ・ラジオ・雑誌(日経ビジネス2007514日号 表示など)の取材を受け、私の人生も一変したが、あれからもう7年が経った。

 

4位の新・希少糖ドリンクは、「D-プシコース」という自然界には少ない単糖を含んだ飲み物で、香川県・香川大学と伊丹市にある松谷化学による産官学連携で研究開発されている。甘みは砂糖の7割、カロリーはゼロ、食後の血糖値の上昇を緩やかにし、内臓脂肪の蓄積を抑える作用があると報告されている。

松谷化学が開発した難消化性デキストリンは、日本コカコーラなど大手メーカーの飲料に含まれている。松谷化学は、日本の飲料に含まれる食物繊維の90%のシェアを持ち、残りの10%は大塚のファイブミニとなっている。

 

6位のななつ星はJR九州の豪華列車、サン・プリンセスは豪華客船で、いずれも周遊型で時間に余裕のあるシニア向けだ。

2013年ヒット予測ランキングの上位には、団塊の世代を狙った、楽しみながらの健康をキーワードにしたものが多い。シニアにとって、何事もなく、健康であることが一番の幸せだ。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
目でみる臨床栄養学 UPDATE
メタボリックシンドローム

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