西太平洋地域のリスクと長寿への挑戦
2013年5月23~25日、グランドハイアットソウルで「USC同窓会ソウル」が開催された。
5月24日午前11時15分、USC教授らによるシンポジウム「西太平洋地域のリスク」があった。リスク・紛争は人口・エネルギー・鉱物資源・水・食糧問題が根底にある。西太平洋地域の大きなリスクは、人口が多い中国の生活水準が上がってきて、中国が資源不足になることだという。
「2030年、中国の石油消費量は米国の2倍になる。中国は2009年からアグレッシブになった。南シナ海でフィリピン・ベトナムと対立し、東シナ海では尖閣・沖縄から小笠原・マリアナ諸島に進出しようとしている」
「西太平洋地域には中国、北朝鮮、韓国、日本、台湾、フィリピン、ベトナム、マレーシア、米国の9つの龍がいる。左サイドに中国、右サイドに米国という核保有国があることを認識しておく必要がある」
「中国の軍事費は2011年12.7%増となっていた。このまま増加しつづけると、米国の軍事費を抜くことになる。米国は日本・韓国とタッグを組んで、西太平洋地域の軍事バランスを保たなくてはならない」などの発言があった。
西太平洋地域にとって、"人口×生活水準と供給できる資源"のバランスを、いかに保つかが重要な課題だ。
午後12時30分からランチだった。左隣は大韓航空の人で、「韓国からアフリカに行く人が増えている。アフリカへの直行便はナイロビだけだが、他の都市への直行便も計画している」と言われた。日本のアフリカ進出は遅れている。
午後1時45分、シンポジウム「長寿への挑戦」があった。ソウル大学教授は、「癌になりやすい2つの遺伝子が、長寿と関係していた。アポE4とCETP遺伝子は、長寿と関係がなかった。カロリー制限や運動で寿命が延びる。料理法も重要で、野菜はボイルして食べる方がよい。いい薬が開発され、医療環境が整うと、さらに寿命は延びる」と話された。
5月25日、午後1時45分、シンポジウム「Kポップカルチャーの世界戦略」があった。日本でも活躍していたアフタースクールの元リーダー"カヒ・パーク" 表示も招かれ、大勢の人がスマートフォンで写真を撮っていた。
午後7時15分、ガラ・ディナーがあった。USC経営学部出身のチョー大韓航空CEOが表彰された。チョーCEOは流通大手の韓進(ハンジン)グループ会長で、サムスン会長、キム・ヨナ選手とともに、2018年冬季オリンピック誘致に成功されている。
私のテーブルは、私以外は全員サムスンなど韓国の人だった。「アベノミクスで日本の自動車産業は儲かっているが、他の産業はどうですか?」など、日本に関心を持たれていた。韓国民族衣装を着た女性 表示が舞台で"アリラン"を合唱し、USC同窓会ソウルは幕を閉じた。