誕生日プレゼントとアフリカの肥満・痩せ

2013年6月 5日

    201361日、64歳の誕生日を迎えた。

東京に嫁いだ娘から、誕生日プレゼントの宅急便が届いた。二子玉川の高島屋で買ったという2色の変わったネクタイ(写真 表示左)と、孫の写真2枚が入っていた。初孫も寝返りができるようになっている。

写真右は、以前、娘から誕生日にもらった「洋ナシ模様のネクタイ」だ。私がリンゴ型肥満(内臓脂肪型肥満)と洋ナシ型肥満(皮下脂肪型肥満)の研究をしていたので、プレゼントしてくれたものだ。

息子からの誕生日プレゼントは、吟醸焼酎「匠の華」だった。

 

夜のトップニュースは、どのテレビも横浜市で始まった「第5回アフリカ開発会議(TICAD)」をしていた。アフリカ54カ国中51カ国が参加し、安倍首相がアフリカ各国の首脳と握手をしている。2010年の対アフリカ輸出入額は、日本の251億$に比べ、中国は1270億$と、5倍の大差がついている。

USC同窓会では、以前から「中国はアフリカ各国に、チャイナタウンを作っている」と話題になっていた。

 

日本とアフリカとの関係は古くからある。戦前の日本の鉄道は、当時、狭軌では世界最先端だった南アフリカに学んでいる。新幹線を作った島秀雄は大阪の人で、1936年神戸を出発、630日かけてアジア・ヨーロッパ・アフリカ・南アメリカ・北アメリカの鉄道を視察している(「島秀雄の世界旅行19361937」技術評論社4600円)。

 

友人は2か月前、「マリ、ニジェール、チャド、ブルキナファソ、ナイジェリア北部、アルジェリア南部は、テロ組織が活発に活動をしている。フランスの原発の70%は、ニジェールのウランによる。フランスは生命線を守るため、与野党ともにオバマ大統領に軍事支援を求め、米国はアフリカの軍事拠点をニジェールの首都ニアメーに移した。日本は120億円でマリの鉱山採掘権を取得したが、マリ北部のテロ勢力が南部の首都バマコに迫っている」と言っていた。

日本は自分で自分の身を、どうすれば守ることができるのだろうか。

 

世界で最も痩せが多い地域は、アフリカ中央部だ。アフリカ北部や南部は肥満が多い。南アフリカの肥満(BMI30以上)の頻度は、男性8.8%、女性27.4%となっている(WHO2012)。

世界で平均寿命が50歳以下の国もアフリカ中央部に集中し、中には40歳以下の国もある。痩せが多い地域は、平均寿命が短く、テロ組織が活発な地域と重なる。

アフリカには様々な国がある。豊かで安定している国もあれば、貧しく治安の悪い国もある。肥満が多い国もあれば、飢餓に苦しむ国もある。アフリカ諸国とは、それぞれの国情を考慮して対応することが必要だ。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
目でみる臨床栄養学 UPDATE
メタボリックシンドローム

著作権について