伊丹東天神社初詣と肥満のサイエンス・天才の脳
2014年1月元旦、兵庫県伊丹市昆陽にある「東天神社」に初詣に行った。
午後2時、社殿の前には200人が行列していた。東天神社は奈良時代、行基が昆陽池を開拓したとき、祈願所として創建されたもので、鎮守の森には樹齢500年の楠があった。初詣を伊丹にしたのは、昨年活躍した楽天・田中将大選手(小学時代"昆陽里タイガース"に所属)と有村架純(NHK朝の連続ドラマ"あまちゃん"に出演)が、伊丹市出身であることにあやかった。
東天神社は"健康の守護神"で、家族の健康と孫の無事・成長を祈願した。昨年生まれた孫も、よちよち歩きができるようになった。この齢になると、何事もなく健康で暮らせることが一番の幸せだ。
人はなぜ、孫ができると嬉しいのか?人はなぜ、太るとわかっていても食べてしまうのか?科学雑誌「ニュートン2014年2月号」
表示の特集「肥満のサイエンス(44~67ページ)」に、そのメカニズムが書いてある。ニュートンの記者がアメリカに行き、米国国立薬物研究所のノラ・ボルコフ所長にインタビューしている。
ボルコフ所長は「食べ過ぎのメカニズムは、コカインやマリファナといった薬物依存とよく似ている。薬物依存患者は薬物摂取という衝動的な行動を自分でコントロールできない。このことは、高度肥満者の状況と非常に似ていることに気付いた。
人間の脳は喜びに反応するように進化してきた。食べ物を見つけることは、人間の喜びの核心といえる。飢餓の時代が長かった人類は、特に高カロリーの脂肪や砂糖の依存症になりやすい。砂糖を多く与えられた動物は、禁断症状がみられる。
種の存続にとって最も重要なのは喜びの報酬系で、薬物は脳の報酬系を乗っ取り、ますます薬物を摂取するようになる。依存症に歯止めをかける物質として、"ドーパミンD2受容体"を特定することに成功した。ドーパミンD2が減少すると、前頭葉の抑制機能を低下させ、薬物依存や食べ者への依存を抑制できなくなる」と話されている。
ニュートン2月号の特集「天才の脳(20~43ぺージ)」も興味深い。天才には多趣味の人が多いという。アインシュタインは物理学だけでなく、バイオリンやピアノを好んで演奏していた。天才画家・彫刻家・建築家のレオナルド・ダ・ヴィンチは、人体解剖・人力飛行機にも興味を示し、天才彫刻家・画家・建築家のミケランジェロは詩の創作もしている。
天才のみならず一般の人にとっても、多趣味は幅広い知識を得ることができ、斬新なひらめきを生む。高齢になっても、趣味を多く持っていると友達ができやすく、老後を楽しく過ごすことができるだろう。