京都夏の銅閣寺と八坂神社の食

2014年9月 2日

   2014831日、京都市東山区祇園町にある銅閣寺に行った。

午前950分、自宅を出発。外はいい天気で、行楽日和だ。中国道・名神高速道を通り、午前11時、東大路通に面した駐車場に着いた。八坂神社では、模擬結婚式 表示をしていた。庄原格致高校からの大学生は大阪より京都の方が多く、学生時代の高校同窓会 表示は京都の八坂神社近くで年2回していた。

 

八坂神社南楼門から、近くの大雲院(通称銅閣寺)に歩いて行った。大雲院は1587年、正親町(おおぎまち)天皇の勅命により織田信長・信忠の菩提を弔うため創建されている。境内墓地には石川五右衛門の墓もある。 

 

大雲院内にある銅閣 表示(祇園閣)は1928年、大倉喜八郎によって建築された屋根が緑青の銅板葺きの建物で、祇園祭の山鉾をかたどって造られている。大倉喜八郎は大倉財閥の創始者で、銅閣の他にホテルオークラ、大倉山公園(神戸市)、大倉山ジャンプ競技場(札幌)など作っている。

銅閣の石垣の断面は四角形ではなく、五角形・六角形・七角形と、肥大した脂肪細胞の断面に似た自然に近い形をしていた。銅閣の中に入ると、内部の壁や天井には敦煌莫高窟を模写した壁画が描かれていた。2階からの階段は急で、手すりを持ちながら一気に昇った。

 

3階の外には大倉喜八郎が書いた「萬物生光輝」の額があった。涼しい風が吹いてきて、頭や首の汗が引いていく。東山山麓から眺める景色は素晴らしく、東は比叡山から伏見稲荷へと東山36峰が連なり、南は八坂の塔が、南西には京都タワー、西は京都の街並みが一望でき、北は知恩院、平安神宮の赤い鳥居が見えた。

 

午後0時、八坂神社内にある京料理の「中村楼」に行った。中村楼は創業450年で、多くの宮家、文人墨客や坂本龍馬も訪れている。鶴亀松(カクキショウ)の間のカウンター席から、庭を眺めながら昼懐石を食べた。

庭園には滝が流れ、カエデの葉の上が一部赤くなっていた。仲居さんに聞くと、「この数日、朝晩の冷え込みが強く、紅くなったのでしょう。11月が紅葉の見ごろで、春は桜がきれいです」と言う。

 

先付けは太刀魚新銀杏ポン酢ジュレで、吸い物は甘鯛ひすい茄子だった。吸い物は薄味で、かつお節と昆布でだしをとっているという。造りの鱧落とし、八寸はほおずき玉子、冷汁の稲庭うどんの穴子香梅煮が美味しい。焼きたての祇園名物「豆腐田楽」が出て、揚げ物はいさぎ唐揚げトマト生姜がけだった。

 

世界の心血管死の1割がNa摂取過多によると報告されている(NEJM2014)。京料理は、低カロリー・低塩分で、京都は肥満・高血圧性疾患が少ない。肥満・高血圧対策に京料理を参考にするとよい。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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