京都夏の銅閣寺と八坂神社の食
2014年8月31日、京都市東山区祇園町にある銅閣寺に行った。
午前9時50分、自宅を出発。外はいい天気で、行楽日和だ。中国道・名神高速道を通り、午前11時、東大路通に面した駐車場に着いた。八坂神社では、模擬結婚式
表示をしていた。庄原格致高校からの大学生は大阪より京都の方が多く、学生時代の高校同窓会
表示は京都の八坂神社近くで年2回していた。
八坂神社南楼門から、近くの大雲院(通称銅閣寺)に歩いて行った。大雲院は1587年、正親町(おおぎまち)天皇の勅命により織田信長・信忠の菩提を弔うため創建されている。境内墓地には石川五右衛門の墓もある。
大雲院内にある銅閣
表示(祇園閣)は1928年、大倉喜八郎によって建築された屋根が緑青の銅板葺きの建物で、祇園祭の山鉾をかたどって造られている。大倉喜八郎は大倉財閥の創始者で、銅閣の他にホテルオークラ、大倉山公園(神戸市)、大倉山ジャンプ競技場(札幌)など作っている。
銅閣の石垣の断面は四角形ではなく、五角形・六角形・七角形と、肥大した脂肪細胞の断面に似た自然に近い形をしていた。銅閣の中に入ると、内部の壁や天井には敦煌莫高窟を模写した壁画が描かれていた。2階からの階段は急で、手すりを持ちながら一気に昇った。
3階の外には大倉喜八郎が書いた「萬物生光輝」の額があった。涼しい風が吹いてきて、頭や首の汗が引いていく。東山山麓から眺める景色は素晴らしく、東は比叡山から伏見稲荷へと東山36峰が連なり、南は八坂の塔が、南西には京都タワー、西は京都の街並みが一望でき、北は知恩院、平安神宮の赤い鳥居が見えた。
午後0時、八坂神社内にある京料理の「中村楼」に行った。中村楼は創業450年で、多くの宮家、文人墨客や坂本龍馬も訪れている。鶴亀松(カクキショウ)の間のカウンター席から、庭を眺めながら昼懐石を食べた。
庭園には滝が流れ、カエデの葉の上が一部赤くなっていた。仲居さんに聞くと、「この数日、朝晩の冷え込みが強く、紅くなったのでしょう。11月が紅葉の見ごろで、春は桜がきれいです」と言う。
先付けは太刀魚新銀杏ポン酢ジュレで、吸い物は甘鯛ひすい茄子だった。吸い物は薄味で、かつお節と昆布でだしをとっているという。造りの鱧落とし、八寸はほおずき玉子、冷汁の稲庭うどんの穴子香梅煮が美味しい。焼きたての祇園名物「豆腐田楽」が出て、揚げ物はいさぎ唐揚げトマト生姜がけだった。
世界の心血管死の1割がNa摂取過多によると報告されている(NEJM2014)。京料理は、低カロリー・低塩分で、京都は肥満・高血圧性疾患が少ない。肥満・高血圧対策に京料理を参考にするとよい。