徳島県祖谷温泉の食と「地域医療を支える人たち」

2015年4月25日

   2015年4月1819日、徳島県三好市にある祖谷温泉に行った。

418日午前10時自宅を出発、中国道・神戸淡路鳴門自動車道・徳島自動車道を通り、三好市三野町に入った。三好市は吉野川上流にあり、高知県・愛媛県・香川県に接している。

午後2時、「地域の医療を支える病院」の見出しで、A新聞に大きく掲載されたことのある「三野田中病院」を訪ねた。院長は学会出張中で、副院長に病院を案内してもらった。院内は明るく、若い看護師さんや健康運動指導士の人たちが、生き生きと働いている。CTMRI・胃カメラなどの装置もそろい、リハビリ設備は最新のマシーンが揃えてあった。

午後345分、「祖谷のかずら橋 表示」に着いた。かずら橋は平家一族が追っ手から逃れるため、いつでも切り離せるようにシラクチカズラのつるを編んで作られている。深い渓流にかかっており、板が細く空き間が広い 表示のでスリル満点だ。

20歳ぐらいの若い男女が10数人、後ろから渡ってくる。男の子が吊り橋を揺らすたびに、女の子が「きゃあ、きゃあ」と声を上げる。私にも、ああゆう時代があったのだ。生老病死。人は生まれた時から苦の世界が始まり、人生の大部分は苦しみの中にある。自ら進んで求めないと、喜びや楽しみを感じる時はやって来ない。

午後5時、祖谷渓にある「和の宿ホテル祖谷温泉」に着き、606号室に宿泊した。英語で会話している東アジアの人も何組かいる。ホテルのケーブルカーに5分乗り、V字渓谷に降りると露天風呂があった。

午後7時、夕食を食べた。春の前菜七点盛り、あめごの姿造り、大歩危祖谷のそばすべし、と地元の食材を使った料理がつづく。"剣の山の鹿肉ロースト"はくせがないので食べやすく、"阿波牛と阿波尾鶏の鉄板焼き"も美味しい。

女将さんが来られたので「シャレた料理ですね。女将さんは地元出身ですか?」と尋ねると、「地元です。以前は湯豆腐や山菜など、どこでもある料理を作っていたが、2年前から板前と一緒に新しいメニューを考案し、3カ月ごとに料理を変えている。三野田中病院も知っている」と答えられた。

9時に床に就き、目覚めたのは翌朝7時だった。このところ睡眠不足の日がつづいていたためか、10時間ぐっすり眠れた。

 

419日、窓の外の新緑 表示がきれいだ。朝食 表示は、和食と洋食にした。どの料理も凝っている。

午前950分宿を出発、「大歩危川下り 表示」に行った。鯉のぼりが150本はためいている。海外からの観光客が多い。土産店に、国別に小さく丸い赤いシールがはってあった。香港260人と台湾200人が圧倒的に多い。次いで、オーストラリア60人、アメリカ50人、中国25人、シンガポール20人、韓国15人などとなっている。店の人によると「海外からの個人客だけで、団体客は含まれていない」という。

平家の落人(おちうど)が逃れて暮らしていた辺境の地「大歩危・祖谷地区」にも、海外の観光客の波が押し寄せていた。祖谷地方の人々の健康は、地域医療に熱意を持った人たちによって支えられている。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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