奈良県五條市皇居跡と「端午の節句」
2015年5月2日、奈良県五條市賀名生(あのう)にある皇居跡に行った。
午前10時、自宅を出発。阪神高速から南阪奈道を通り奈良県に入ると、葛城山系の新緑がきれいだ。五條市に行くと「柿の街五條市」の看板が立っていた。歴史好きな私としては、柿の街五條市より「皇居のあった街五條市」「明治維新発祥の街五條市」の方がインパクトがある。
五條市で、「ヤマトの柿の葉ずし」を食べた。吉野川の上には、たくさんの鯉のぼりが泳いでいた。奈良県立五條病院、進学校で有名な智辯学園高校の近くを通り、十津川村方面に向かって南下した。
午後2時、南朝の歴史とロマンが薫る隠れ郷「賀名生の里 歴史民俗資料館」に着いた。資料館には、南朝の宝物を主体に、後醍醐天皇ゆかりの品が揃っていた。また、明治維新の魁(さきがけ)となった天誅組(てんちゅうぐみ)の土佐脱藩浪士・吉村虎太郎の資料もあった。
南朝時代に皇居として使われていた賀名生皇居跡(堀家)
表示は、資料館の隣にあった。700年前の1336年、足利尊氏に追われた96代後醍醐天皇が京都から吉野に都を移す時、堀家に滞在。97代後村上天皇、98代長慶天皇、南朝最後の天皇99代後亀山天皇も堀家(皇居跡)に滞在されている。南北朝が統一されたのは、尊氏の孫の足利義満が将軍になってからだ。
皇居跡の裏手に回ると川があり、橋の上から皇居跡の裏側
表示を見ることができた。高架橋があり、その先にトンネルがあった。資料館の人に聞くと、「五條と和歌山県新宮を結ぶ五新線跡で、昨年までバス道路として使われていた」という。
5月5日こどもの日、伊丹シティホテルの日本料理「いな乃」"ありおかの間"で、2歳4か月になる孫の「端午の節句」をした。端午会席には、鯛の兜焼き、菖蒲刀、ちまき、柏餅、赤飯などがあった。
孫は水を飲んでいる。「味覚は3歳までに決まる。甘い飲み物を飲ませていると、味覚が鈍感になり、濃い味を好むようになって、京料理のような薄味では物足りなくなる。講習会で習うし、母子手帳にも書いてある」という。
ファーストフード店の清涼飲料水の原価は安い。PRESIDENT 2015.3.30によると、ハンバーガー120円の原価は70円、コーヒーS100円の原価は20円、清涼飲料水100円の原価は5円、ポテトM250円の原価は5円となっている。
清涼飲料水の甘味は、安価な果糖コーンシロップ(果糖・ブドウ糖液糖)が使われている。果糖コーンシロップは暖かい飲み物には使えないので、コーヒーには砂糖が使われている。果糖はブドウ糖と異なり、脳の視床下部にある食欲中枢に作用しないので、満腹感が得られず、過剰に摂取することになる。幼い子に、甘味の強い清涼飲料水を与えていると、嗜好が甘いものになり、肥満・糖尿病・メタボリックシンドロームになる可能性が高くなる。
奈良県五條市賀名生にある皇居跡は、山と川に囲まれた自然が豊かな所だった。5月5日は、端午の節句。味覚は幼いころの食生活で養われる。甘い清涼飲料水より、自然の水を与えた方がよい。