映画「愛を積むひと」と丹波篠山・玉水ゆり園
2015年6月24日、映画「愛を積むひと」を観に行った。エドワード・ムーニー・Jrのベストセラー小説「石を積む人」を映画化したものだ。
午後6時5分、館内は初老夫婦の物語のためか、若者は一人もいない。30年間連れ添った夫婦が、東京の工場をたたみ、北海道美瑛で第二の人生を過ごす。夫・篤を佐藤浩市、妻・よし子を樋口可南子が演じる。柄本明、吉田羊、北川景子が脇を固める。髪を黒く染めていない、白髪の佐藤浩市もいい。
随所に出てくる美瑛の大自然と四季の移ろいが素晴らしい。いつも笑顔を絶やさず、周りを優しく包み込むよし子だが、拡張型心筋症で、いつ寿命が尽きるかもしれない。「篤っちゃん、散歩に出ましょう」と誘い、林の中を歩く。よし子の方から篤の手をつなぎ、頸を曲げ、頭を篤の肩にのせて歩く。心が和む、いいシーンだ。
よし子は野菜を作り、篤はよし子に頼まれた石塀を作る毎日だ。きのこ狩りに行ったよし子は、緑の森の中で急死する。残された篤は、どうやって立ち直り、生きがいを見つけるのだろうか?
拡張型心筋症は心拡大と収縮機能障害を特徴とする心筋の疾患で、不整脈による突然死と心不全をもたらす。拡張型心筋症の根本的治療に、心臓移植がある。臓器移植法の成立は、阪大2内の後輩・梅村聡議員
表示の功績が大きい(「梅ちゃん先生国会奮闘記」エピック社2013)。党議拘束が外されている中、国会議員1人ひとりにアポイントをとって説得し、ようやく臓器移植法成立にこぎつけている。
6月28日、薄曇りで22℃といい気候だ。妻の希望で、兵庫県篠山市にある「篠山玉水ゆり園」に行くことにした。午前9時20分自宅を出発、中国道を通り、舞鶴若狭自動車道に入る頃から小雨になった。10時30分、篠山城跡駐車場に着いた。篠山城跡に来るのは新婚の時以来、38年ぶりだ。
シャトルバスに乗って、1km北にある「篠山玉水ゆり園・あじさい園」に行った。園内には、篠山城の井戸水の水源地史跡「玉水」の小さな池があった。真紅・赤・ピンク・オレンジ・黄・白など、色とりどりに60種10万本のゆりの花
表示が咲き誇っている。2000株の紫・薄紫・白のあじさいの花
表示も咲いていた。
ほとんどが高齢者で、若い人は少ない。苔むした木に囲まれた散歩道があったが、映画のように手を組んでいるカップルはいない。一組だけ相合傘で、男性が肩に手をまわしている老夫婦がいた。
篠山城跡に戻った。大型観光バスが次々とやってくるが、高齢者の団体ばかりだ。モダンな洋風建築「大正ロマン館」で、"霧丹波山芋御膳
表示"を食べた。ここも高齢の女性グループ、夫婦が多い。山芋とろろ揚げ、山芋とろろ、黒豆豆腐、篠山産コシヒカリ、みそ汁(篠山産黒大豆味噌使用)と、地元の食材が使われていた。
映画「愛を積むひと」では、北海道・美瑛の大自然の中で、夫婦の愛の絆が感動的に描かれていた。丹波篠山「玉水ゆり園・あじさい園」も高齢者が多かった。高齢になると、自然の美しさに引き寄せられていく。