ディズニーの戦略と上海高層ビル街
2015年10月30日、中国上海市浦東にあるグランドハイアット上海で、「南カリフォルニア大学(USC)同窓会」が開催された。
午前9時45分、ウォルトディズニー社のロバート・アイガー会長兼CEOとウィロウ・ベイ氏による対談
表示があった。ベイ氏は女性ジャーナリストで、NBCテレビやCNNテレビで活躍され、ビル・クリントン大統領・ゴア副大統領・ペプシ社会長など多数の政財界人と対談されている。
アイガー氏は「ウォルトディズニー社は、基本的に3つのことに焦点を絞っている。創造力、最新の技術、世界中に新しいマーケットを広げることだ。東京で成功したので、英語圏以外の所にも増やしたい。来年はディズニー上海がオープンする」と話された。
ベイ氏の「ディズニー上海はどんな特徴があるのか?」の問いにアイガー氏は「お城を中心にしている。海賊船のような伝統的なものに、光と音の新しい技術を取り入れたい。中国らしいもの、シュウマイは美味しい(爆笑)。ランチにシュウマイや、ミッキーマウスの形をしたチャーハンなども考えている」と答えられた。
午後0時からのランチで、左隣りはインド北部の人だった。「ディズニー会長は『上海の次は、市場的にはインドがいい』と言っていたが、インドにできるとしたらデリーか?」聞くと、「インドだとムンバイだ。インド人もディズニー好きなので、大勢の人が行くだろう」と答えられた。
午後3時5分からシンポジウム「未来都市のプランニング」があった。USC准教授は「中国では27%の人が都市に住んでいる。北京の人口は1800万人で、今後も増え続ける。職場と住居は近いほどよい。東京ではカプセルホテルに見られるように、1人当たりの居住空間を狭くしている。シンガポールでは地下街を作っている。北京も地下街を作り、1人当たりの居住空間を減らさない街作りをすることを勧める」と話された。
午後6時、ホテル南に隣接する上海タワーを一周した。外は暗く、人通りは少ない。上海タワー(写真
表示左)は、らせん状にねじ曲がった龍の形で、632m 128階あり、世界3位の高さとなっている。
ジンマオタワーは421mあり、中国古来の仏塔をイメージした外観だ。宿泊しているグランドハイアット上海は、このビルの53~87階にある。
上海ヒルズ(写真
表示中央)は、492m 101階建てで、日本の森ビルが開発・管理している。3つのビルを見上げると、首が痛くなるほど高い。
上海ヒルズの100階にある展望台に昇った。入場料は3600円だが、シニアは2400円だった。100階の床はガラス張りで、下が透けて見える。正面に真紅の東方明珠塔
表示、その手前に白く輝くジンマオタワー、周囲に高層ビルが林立している。
都市は職場と住居が近い方がいい。地下に街を作るか、高層化か。上海は、高層ビルで街を広げていた。日本は高い技術力を持っている。東京も1人当たりの居住空間を減らさない都市づくりをするとよい。