熱海温泉の宿と消費税・社会保障
2016年7月17~18日、静岡県熱海温泉に、孫2人を連れて泊まりに行った。
7月17日午前11時46分、熱海駅に新幹線"こだま"は着いた。最初に熱海温泉
表示に宿泊したのは、1968年中学1年の春休みで、父といっしょに東海道本線で来た。2度目は1995年5月、伊豆大島から船で熱海港に着いた。
熱海駅前の商店街は賑わっていた。アジの漬丼を食べ、重い旅行鞄を持って、すぐ近くに見える海に向かって下って行った。道は左にカーブし、トンネルを抜けると"熱海サンビーチ
表示"が見えてきた。舗装道路を歩いて行くと、金色夜叉に出てくる"お宮の松
表示"と"寛一お宮の像
表示"があった。暑さで、汗がどっと出てくる。3歳の孫がビーチで遊んでいる間、"88tees CAFE
表示"でパンケーキを食べながら、10か月の赤ちゃんのお守りをした。
午後3時30分、タクシーで高台に建つ「ザ グランリゾート エレガンテ熱海」に行った。403号室のベランダ
表示から、海の遠く初島が、手前に熱海の街が、右手に熱海城が見える。
午後7時、宴会場で"料理長おすすめ会席"を食べた。親子3代連れが多く、幼児と赤ちゃんが9人もいる。熱海梅園の梅でできた"うめっ娘"を飲みながら、先付け・前菜
表示・御碗・造里・焼物(和牛ロースト鉄板焼き)・揚物・冷し物(丸茄子和欄煮)・台物(鱧柳川鍋)を食べた。
バブル期に建てられた熱海の高級リゾートマンションの価格が下がり、年金生活の高齢者などの入居者が増えているという。日本の財政と年金などの社会保障は、いつまで持つのだろうか。
2016年7月16日の朝日新聞に、「14~15日の"経済同友会"夏季セミナーでは、財政や社会保障の持続可能性を危ぶむ声が相次いだ。消費税率を17%に上げても財政赤字は解消できないといった意見も出た」と書いてある。
2013年6月、日本経団連の大物2人や大学教授など16人で会議をした。会議後の食事の時、雑談で消費税の話が出た。「消費税を2%上げたぐらいでは、焼け石に水だ。消費税は、最低20%以上に上げる必要がある」と、みんなの意見が一致した。
数か月後、テレビ局大阪支社長と食事をしながら、2時間話をした。私が「テレビを見ていると、消費税を上げない方がいいと言うコメンテーターがいる。財界や大学教授など有識者は全員、"消費税を20%以上に上げる必要がある"と言っていた。どうして、テレビでは、上げた方がいいと言うコメンテーターが少ないのか?」聞くと、テレビ局大阪支社長は「コメンテーターが"消費税を上げた方がいい"と言った瞬間、テレビの視聴率が下がる。次から、そのコメンテーターは使いにくくなる」と答えられた。
偏った報道によって、世論がミスリードされると、政治は選挙民が望む方向に行く。英国のEU離脱や米国大統領選にみられるように、世界の風潮は大衆迎合のポピュリズムに向かい、当事者として責任をとらない政治家が増えている。
消費税増税には、消費者の税負担増というデメリットとともに、医療・介護・年金など社会保障の充実というメリットがある。国民の判断に大きな影響を与えるテレビには、大衆迎合に陥らない報道が求められる。