西宮鳴尾浜公園のフラダンスと「高額薬剤への対応」
2016年10月10日、兵庫県西宮市にある鳴尾浜公園に行った。
午前11時30分、晴天で涼しく行楽日和だ。行き先を決めず、171号線から西宮市に入り南下すると、鳴尾浜公園があった。フラワーガーデンから芝生広場
表示に行き、ふんわりオムレツを買って食べた。海づり広場
表示は満員になっていた。海の向こうに、神戸の街並み、その右に六甲山が見える。
公園では青空の下、11時から4時30分まで、フラダンス・フェスティバルをしており、20組が出演していた。午後0時55分から、神戸岡本チーム20人
表示が踊った。40歳代から80歳代まで年齢層が幅広く、高齢者が多い。バックで演奏しているバンド5人も高齢者だ。今の高齢者は元気だ。
10月14日、NHKのニュースを見ていたら、経済財政諮問会議で安倍晋三総理が「オプジーボの薬価を、平成30年度の改定を待たず、直ちに50%以上の薬価引き下げを検討するよう」指示していた。
大部分の医師は、「抗がん薬のオプジーボや、C型肝炎治療薬のソバルディとハーボニーは高すぎる」と思っている。医師の8割は、「オプシーボの薬価を英国並みの5分の1か、米国と同じ2分の1に下げた方がいい」と考えている。「高額薬剤は保険適用せず、自由診療にした方がよい」という意見の医師も多い。
2016年6月、メガバンク元頭取、繊維メーカー社長、人材派遣会社社長、大学教授など16人で会議をした。
私は「抗がん薬のオプジーボは年間3500万円する。オプジーボが肺がんにも保険適用になり、肺がんだけで1兆7500億円になる。腎臓がん、大腸がん、胃がん、食道がん、膵がんなどにも保険適用されると年間10兆円になるかもしれない。C型肝炎治療薬も高額で、1クール500万円する。C型肝炎ウイルスのキャリアは200万人いるので、全員治療すると10兆円になる」と発言した。
財界の人は「これじゃあ、税金をいくら払っても"ざる"に、水を入れているようなものだ」と意見が一致した。健保組合の負担金が、今年から3年間で6000億円と増加し、その分予防医学・福利厚生費が削減されている。
翌月、製薬会社会長に会ったとき、「オプジーボは年間3500万円する。ジェネリックで、なんとか安く生産することはできないのか」聞くと、会長は「私の会社だったら、いくらでも安く作ることができる。しかし、特許権があるので、特許が切れるまでは作っても販売することはできない」と答えられた。
高額医療への対応として年齢制限がある。海外では、80歳に年齢制限をしている国もある。若い医師の中には、「65歳以上の高齢者には適用しない」という意見もある。私は80歳案には賛成だが、65歳案には反対だ。年齢で制限することは難しい。1~3割自己負担という意見もあるが、1割負担でも毎年350万円必要だ。「生活保護者だけが負担なしになり、不公平だ」という意見もある。
西宮鳴尾浜公園では、高齢者が元気にフラダンスを踊っていた。皆保険制度を崩壊防ぐには、高額薬剤の大幅かつ緊急な薬価引き下げが必要だ。健康寿命を延ばす予防医学・福利厚生費に財源を使う方がよい。