フィンランドの社会保障と世界旅行
2016年10月27日、大阪市北区にあるイタリアンレストラン「ボーノロッソ」で異業種の会があった。
午後6時、地下鉄谷町線南森町で下車、大阪天満宮近くにあるボーノロッソに行った。ゲストは30歳代のフィンランド人M氏で、日本のK大学に留学、世界70か国旅行されている。ビール、白ワイン、イタリア産赤ワインを飲みながら話をした。前菜5種盛り合わせ、フランス産鴨ロースとフォアグラのサラダ仕立て、ピッツァ マルゲリータ、黒毛和牛肉のビーフシチューなど、料理が出るたびに写真を撮られている。
M氏は「2か月の世界旅行中で、八丈島にある854メートルの山に登った帰りだ。明日は、京都の愛宕山に登る。長崎県五島列島、鹿児島県甑島列島、与論島、八重山諸島、北海道の利尻・礼文島にも行った。どんな国、どんな料理でも食べられる。八丈島では"くさや"を食べたし、納豆も自分で作ることができる。
日本留学からフィンランドへ帰る時は、4か月間旅行しながら帰国した。四国を一周し、神戸から船で上海に渡り、北朝鮮に1週間いて、中国からベトナムに行き東南アジアを巡り、再び中国に入り西安からチベットに行き、ヒマラヤ山脈を2泊3日で超えてネパールに行った」と話された。
証券会社OBが「日本から、北朝鮮に行くのは難しい。どうやって行ったのか」「知人の海外旅行添乗員でも50か国しか行っていない。日本は社会保障が十分でなく、老後のお金を貯めておかないと、海外旅行になかなか行けない。お金はどうしているのか」と聞くと、M氏は「北朝鮮へは、北京で申請すると簡単に行ける」「フィンランドの賃金は、世界で3番目に高い。3か月アルバイトをして、3か月世界旅行に行っている。老後の保障もされている」と答えられた。
テーブル左隣りは菓子メーカーの人で、お父さんは広島県庄原市西城町出身、お母さんは広島市出身だった。「昨年、"墓じまい"に西城に行き、"庄原かんぽの宿"に泊まり、帝釈峡を観てきた」と言われる。
私は「小池百合子東京都知事の後援会会長の奥さんは庄原市西城町出身で、庄原格致高校の先輩だ。小池都知事は、兵庫6区の衆議院議員をされていた頃、伊丹医師会の新年会と夏の夕べの年2回、出席されていた。大阪市北区のホテルで開かれた小池議員の立食パーティーは、男性500人に女性1500人と中年女性が圧倒的に多いのに驚いた。小池百合子後援会会長は、法事の時など、西城に行かれている」と話した。
午後9時15分、M氏は「モリさんから"東京オリンピックの通訳をする人が不足しているので来て下さい"と頼まれています。次は2020年に、また会いましょう」と挨拶され、解散となった。
フィンランドは人口533万人で、独立して100年の新しい国だが、ノキアなどハイテク産業が発達し、経済大国となっている。教育水準も高く、社会保障が充実している。医師数も307人に1人で、日本の403人に1人に比べ多い。
フィンランドは所得が多く、税率43.9%と高負担高福祉国家だ。老後の心配をしなくてもいいので、稼いだお金は貯蓄にまわさず、全て使える。半年アルバイトをすれば、半年世界旅行に行くことができる国だった。