異業種忘年会とトランプ・IR・医療ツーリズム

2016年12月18日

    20161214日、大阪市北区にあるウェスティンホテル大阪で、異業種忘年会があった。

午後6時、同じテーブルは関西財界の人達で、前菜は"マリネサーモンとアスパラガスのサラダ添え 三種類のピュレと共に"だった。財界の人は「トランプが次期大統領になって、ホワイトハウスにいる5000人が入れ替わる。共和党の優秀な人材が多く入るので、選挙中と異なり、まともになるだろう。しかし、最後はトランプが決めるので、来年どうなるか誰にもわからない」と話された。

 

私が、「次期国務長官にエクソンモービルのCEOが指名された。一昨日(封切3日目)、岡田准一の"海賊と呼ばれた男"を観に行った。石油メジャーは凄い力を持っている」と話すと、財界の人は「原作者の百田尚樹は、関西に住んでいる。よく知っているので、東京の帝国ホテルで講演をしてもらった。500人の財界人が聴いたが、いい話だった」と言われた。

また、「ロッテにいたバレンタイン監督 表示が、駐日米国大使の候補になっている」と話した。バレンタイン監督は、私と同じUSC(南カリフォルニア大学)出身で、USC同窓会 表示3000人の中では、安倍晋三総理に次いで有名人だ。

 

スープの"根菜と白いんげん豆のミネストローネ"が、食感がよく旨い。財界の人は「ゴミの焼却場を各市町村でやり、無駄なことをしている。自治体は自分の所だけでなく、もっと大きな目で見る必要がある。関西は大阪・京都・神戸がまとまって、創薬の中心になればいい。大阪には大阪大学・国立循環器病センターがあり、近大は既に製薬会社と共同研究をしている。京都は京都大学・山中伸弥教授のiPS研究所、神戸には神戸大学・理研がある」と話された。私は「大阪大学でも、以前から、いろいろな製薬会社と共同研究をしている」と話した。

財界の人は「大阪万博とIR(統合型リゾート:カジノ・国際会議場・ホテル・ショッピングモール・劇場などが一体となった複合型観光施設)が実現するといい。大阪万博のテーマ「人類の健康・長寿への挑戦」は、創薬を中心にしようとする関西にとってぴったりの名前だ」と話された。

 

メイン料理は"鮟鱇と冬野菜のブイヤベース ルイユ添え"だった。財界の人は「関西で医療ツーリズムをするといい。世界の富豪は、ドバイとタイに行っている。欧州の富豪は、自家用ジェットでドバイに行っている。タイのバンコクには、三ツ星ホテルと同程度の設備を持った病院が3つある。ドバイもバンコクも、医師の80%はアメリカにいたインド人で、日本の医師の症例数の10倍の手術をしている」と話された。

私は、「急病になった時、東京よりバンコクにいた方が、お金さえあれば助かる率が高いと言われている。日本人は手先が器用で、手術の上手な医師も多い。アラブ諸国や中国に行って手術している関西の医師もいる」と言った。

異業種の忘年会は、関西財界の人達の考えがわかり参考になる。今年、最大の話題はトランプ次期大統領で、今後何が起こるか予測は難しい。関西はIR・大阪万博・創薬を、成長戦略の起爆剤にしようとしている。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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