異業種忘年会とトランプ・IR・医療ツーリズム
2016年12月14日、大阪市北区にあるウェスティンホテル大阪で、異業種忘年会があった。
午後6時、同じテーブルは関西財界の人達で、前菜は"マリネサーモンとアスパラガスのサラダ添え 三種類のピュレと共に"だった。財界の人は「トランプが次期大統領になって、ホワイトハウスにいる5000人が入れ替わる。共和党の優秀な人材が多く入るので、選挙中と異なり、まともになるだろう。しかし、最後はトランプが決めるので、来年どうなるか誰にもわからない」と話された。
私が、「次期国務長官にエクソンモービルのCEOが指名された。一昨日(封切3日目)、岡田准一の"海賊と呼ばれた男"を観に行った。石油メジャーは凄い力を持っている」と話すと、財界の人は「原作者の百田尚樹は、関西に住んでいる。よく知っているので、東京の帝国ホテルで講演をしてもらった。500人の財界人が聴いたが、いい話だった」と言われた。
また、「ロッテにいたバレンタイン監督
表示が、駐日米国大使の候補になっている」と話した。バレンタイン監督は、私と同じUSC(南カリフォルニア大学)出身で、USC同窓会
表示3000人の中では、安倍晋三総理に次いで有名人だ。
スープの"根菜と白いんげん豆のミネストローネ"が、食感がよく旨い。財界の人は「ゴミの焼却場を各市町村でやり、無駄なことをしている。自治体は自分の所だけでなく、もっと大きな目で見る必要がある。関西は大阪・京都・神戸がまとまって、創薬の中心になればいい。大阪には大阪大学・国立循環器病センターがあり、近大は既に製薬会社と共同研究をしている。京都は京都大学・山中伸弥教授のiPS研究所、神戸には神戸大学・理研がある」と話された。私は「大阪大学でも、以前から、いろいろな製薬会社と共同研究をしている」と話した。
財界の人は「大阪万博とIR(統合型リゾート:カジノ・国際会議場・ホテル・ショッピングモール・劇場などが一体となった複合型観光施設)が実現するといい。大阪万博のテーマ「人類の健康・長寿への挑戦」は、創薬を中心にしようとする関西にとってぴったりの名前だ」と話された。
メイン料理は"鮟鱇と冬野菜のブイヤベース ルイユ添え"だった。財界の人は「関西で医療ツーリズムをするといい。世界の富豪は、ドバイとタイに行っている。欧州の富豪は、自家用ジェットでドバイに行っている。タイのバンコクには、三ツ星ホテルと同程度の設備を持った病院が3つある。ドバイもバンコクも、医師の80%はアメリカにいたインド人で、日本の医師の症例数の10倍の手術をしている」と話された。
私は、「急病になった時、東京よりバンコクにいた方が、お金さえあれば助かる率が高いと言われている。日本人は手先が器用で、手術の上手な医師も多い。アラブ諸国や中国に行って手術している関西の医師もいる」と言った。
異業種の忘年会は、関西財界の人達の考えがわかり参考になる。今年、最大の話題はトランプ次期大統領で、今後何が起こるか予測は難しい。関西はIR・大阪万博・創薬を、成長戦略の起爆剤にしようとしている。