柔道・自他共栄と日ロ・日中・中東 夢の架け橋
2017年1月27~28日、千葉県浦安市にある"東京ベイ舞浜ホテル クラブリゾート"で、「第45回日本総合健診医学会(会長:西﨑泰弘東海大学教授)」が開催された。
1月27日午後3時20分、審議会(評議員会)があった。これまで理事の定年はなかったが、理事の定年を80歳にすることが決まった。2年前まで理事長をされていた日野原重明理事(105歳)も了解されたという。日本老年医学会は「高齢者の定義を75歳以上」と提案しているが、日本総合健診医学会は80歳以上が高齢者なのかもしれない。
審議会が20分早く終わり、山下泰裕東海大学副学長による特別講演2「夢への挑戦」を、最後の15分だけ聞くことができた。山下氏を観るのは、ロス五輪柔道会場
表示、ロスのリトル東京についで3度目だ。体が大きいのですぐわかる。
山下泰裕副学長は「2016年12月16日、プーチン大統領が安倍総理と首脳会談された日、プーチンさんは講道館に来られた。2005年小泉総理の時にも、プーチンさんは講道館に来られた。私が宝物にしていた[自他共榮]と書かれた嘉納治五郎先生直筆の掛け軸を、プーチンさんにプレゼントしようとした所、プーチンさんは『これは本物か』と聞かれた。『本物だ』と言うと、『みんなの財産にして下さい』と言われた。
ロシアに帰国されて間もなく、プーチン大統領に招待された。若い柔道家も何人か連れてロシアに行った。その時、一緒に行った一人が井上康生(リオ五輪柔道監督)だ。プーチンさんは『日本とロシアの間には一つの問題があります。しかし、それ以外には問題はありません。だから心配いりません。この問題は何年かかるかも知れませんが、日ロ間には何の問題もありません』と言われた。
ロス五輪金メダルという過去の栄光だけで生きていくのはよくないと思い、2006年4月NPO法人「柔道教育ソリダリティー」を立ち上げた。2014年には安倍総理に同行してコートジボアール・ブラジルに行き、リサイクル柔道着を贈った。イスラエルとパレスチナの指導者と選手を講道館に受け入れ育てた。イスラエルとパレスチナの選手が、同じ畳の上で戦う日が来ることを夢見ている。
隣国とは仲良くする方がよい。中国の青島に日中友好柔道館を作り、2010年には南京から日中友好のため柔道館を作ってほしいと要望があった。2015年、岸田外務大臣から表彰された。これからも、柔道で国際貢献していきたい」と話された。
東海大学の故五島雄一郎病院長が大阪に来られた時、何度か北新地に飲みに行った。五島先生は「山下選手はおじいっちゃん子で、・・・」と、山下選手のことを我が子のように可愛がっておられた。五島先生が生きておられたら、山下選手の成長した姿を見て喜ばれたことだろう。
日本とロシア、日本と中国、イスラエルとパレスチナは、政治的に必ずしもうまくいっていない。柔道の「自他共栄」の精神で、日ロ間・日中間・中東間に「夢の架け橋」を築き、国際社会が安定するとよい。