福山・四国丸亀の食と医師の地域偏在・医学部入学
2017年5月3~7日のゴールデンウィーク、山陽・四国・山陰旅行に行った。
5月3日午前10時10分伊丹の自宅を出発、中国道・山陽道が大渋滞で午後4時15分、6時間5分かけてようやく福山市に着いた。福山市へは厚労省に依頼され、2005年12月2日、ウェルサンピア福山で、「メタボリックシンドローム」の講演をしたことがある。
午後5時45分、福山市神辺町にある隠れ家的なフレンチレストラン「マップ
表示」で、生ビールを飲みながら、医師会の人と2時間30分話をした。オマール海老
表示、アワビのステーキが旨い。分厚いフィレ肉も柔らかくて美味しい。
医師会の人は「福山では開業医が増え過ぎ、診療報酬も下がり、昔ほどよくなくなった」と言う。「田舎で開業すればいいのに?」と聞くと、「医者は、自分の子供を医者にして跡継ぎにしようと思っている。田舎の学校からでは、医学部に入れなくなっている」と答えられた。
私が阪大医学部に入学した1968年は、広島県出身者が12人だったが、今年は4人(広島市3人、福山市1人)に減った。当時は塾や予備校もなく、授業に出て教科書を完全にマスターしていれば、医学部に入学できた。今年の阪大医学部は、灘高校8人(当時1人)、甲陽学院10人(当時0人)と、都会の進学校からでないと入学できなくなっている。
医師会の人は「広島県の新規開業は、大手調剤薬局が診療所を建てて貸している。土地の所有者が別な場合は、医院を閉鎖するとき更地にして返さないといけない」と言われる。
私は「大阪も広島と同じだ。先月、メディカルビルで開業する中堅医師が"大阪のメディカルビルは、大手調剤薬局が土地を買い、建物を建てている。1か月50万円の20年契約で、1年600万円、20年で1億2000万円払わないといけない。医者は、大手調剤薬局の鵜飼の鵜だ。途中病気になっても、20年間家賃を払いつづけなくてはならないというリスクはあるが、奴隷のような勤務医よりはいい"と言っていた。
5~6年前、国の人と話をしたとき、"大手調剤薬局は、1兆~1兆5000億円貯め込んでいる。これから東南アジアなどに進出するかもしれない"と言われていた」と話した。
5月4日午前10時20分、瀬戸大橋の与島に行った。与島に来るのは3度目だ。家族旅行と、医局旅行で来た。展望台
表示から瀬戸内の島々、橋の向こうに讃岐富士、四国の山並みが見える。
午前11時25分、香川県丸亀市にある「骨付鳥一鶴
表示」に行った。骨付鳥は、讃岐うどんと並んで、香川県の二大名物となっている。雛鳥
表示が柔らかくてジューシーだ。店を出ると、行列は70人になり、96台ある駐車場は満車で、川沿いの道にも車が駐車していた。
午後1時15分、観音寺市の琴弾公園にある香川県の観光スポット「銭形砂絵」を観に行った。"寛永通宝"の文字が、砂で作られていた。
広島県では都市部の進学校からしか医学部に入学できなくなり、都市部の開業医過剰の一因となっている。医師の地域偏在をなくすには、田舎の高校からでも医学部に入学できるような環境づくりが必要だ。