大阪市公館とIDFメタボ診断基準

2017年9月11日

    2017910日、大阪市都島区網島町にある大阪市公館(迎賓館)跡にできた「ザ・ガーデンオリエンタル大阪」に行った。

ここで、20171078日大阪国際会議場で開催される第38回日本肥満学会(下村伊一郎会長)の会長招宴が行われる。特別講演の目玉は2表示で、岸本忠三阪大元学長とカナダのデプレー教授になっている。

デプレーと初めて会ったのは198865日で、ヨーロッパ肥満学会の会長招宴ストックホルムクルーズの時だった。デプレーは私の名札を見て、「Dr トクナーガ!ユーがCTスキャンによる内臓脂肪測定の論文(IJO 1983)を書いたのか」と、人なつっこく話しかけて来た。

デプレーと2度目に会ったのは1990101920日、大阪ホテルニューオータニで開催されたシンポジウム「脂肪分布と疾病 表示」で、新進気鋭のデプレー 表示は、当時大学院生だった下村伊一郎教授に質問をしていた。1020日、藤岡滋典先生とカナダのブシャール 表示とデプレー、ビヨーントルプ欧州肥満学会会長(写真 表示左から2人目)、スウェーデンのシェーストレーム夫妻 表示、米国スタンカード夫妻、オランダのセイデル 表示14人の外国人肥満研究者を連れて大阪ミナミ法善寺横丁にある伊勢えび料理"えび家"に行き、伊勢えび料理を食べた。

 

午前1140分、旧大阪市公館 表示に着いた。東隣りにある「藤田邸跡公園」の裏門を抜けると大川が流れており、公園の東隣りには道を挟んで「太閤園」があった。日本動脈硬化学会を主催した時は、ここで会長招宴を行った。

午後030分、レストランは2030歳代の女性が圧倒的に多い。前菜は"水タコと帆立のマリネ 表示"、冷製コーンスープ、メインは"ニューヨークストリップステーキ 表示"、デザート 表示3種類を選んだ。

窓の外に庭園が見える。1990102126日に開催された国際肥満学会の会長招宴は24日神戸の相楽園で行い、庭園を散策した。NHKの記者にカラオケのできる店を聞き、三宮にある"もえ木"に南カリフォルニア大学での恩師ブレイ夫妻と私と妻の4人で行った。後から、松澤佑次先生夫妻がバーバラハンセン北米肥満学会会長 表示、ジメット豪州肥満学会会長、ジャンルノー スイス肥満学会会長 表示、アイヨー仏肥満学会会長らを連れ合流された。

 

デプレーと最後に会ったのは日本糖尿病学会の時で、特別講演をした後、前から数列目に座っていた私を見つけ、壇上から下りて握手をしに来てくれた。

IDF(国際糖尿病連合)のメタボ診断基準は、内臓脂肪を必須項目としていたが必須でなくなった。友人は「日本、カナダのデプレー、英国、豪州が内臓脂肪必須をつづけることを主張したが、米国の委員は全員、降圧剤メーカーの息のかかった人達で、内臓脂肪は必須項目でなくなった。肥満・高血圧・糖尿病・脂質異常症をばらした方が、降圧剤を売ろうとするメーカーにとって都合がいい」と言う。

20171078日に開催される第38回日本肥満学会の特別講演はカナダのデプレー教授が行う。メタボリックシンドロームは内臓脂肪を基盤とし、薬剤をなるべく使わず、食事と運動で予防・治療を行なうとよい。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
目でみる臨床栄養学 UPDATE
メタボリックシンドローム

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