第38回日本肥満学会と肥満研究仲間
2017年10月7~8日、大阪市北区中之島にある大阪国際会議場で、「第38回日本肥満学会(下村伊一郎会長)」が開催された。
10月6日午後6時15分、大阪国際会議場で評議委員会があり、第41回日本肥満学会の会長は、富山大学の戸邉一之第一教授に決まった。
午後7時、大型バスに47人乗って会長招宴がある旧大阪市公館(迎賓館)に行った。橋下徹市長時代の2014年、民間に移行し、レストラン・ブライダル施設となっている。芝生の庭園のすぐ北側には大川が流れ、天神祭(メタボ教室第300段「天神祭大阪大学奉拝船」)の時は100艘の船が行きかい賑わう。天候がよければ、大阪国際会議場から船で、公館裏の船着き場
表示まで来ることもできる。
雨の中、傘をさして西庭園の茶室"二水亭"の前を通り、結婚式にも利用されているチャペルに行った。紋付袴姿の下村伊一郎阪大教授の挨拶、春日雅人日本肥満学会理事長の挨拶があった。
会長招宴会場の迎賓館に行くと、7人ずつ7テーブルで、席は指定されていた。門脇孝次期日本肥満学会会長の挨拶の後、松澤佑次阪大前教授が乾杯の音頭をとられた。垂井清一郎阪大名誉教授も、元気に出席されていた。
飲み物・食べ物は全て、地元大阪の食材が使われていた。ビールは箕面ビール、白ワインと赤ワインは河内産。前菜は岸和田の水ナス
表示、刺身は大阪湾で獲れたフグ
表示、ビーフステーキは能勢の和牛
表示だった。レストランの人に「フグが大阪湾で獲れるのか」聞くと、「大阪湾はエサが豊富で、水もきれいなのでフグなどいろいろな魚が獲れる」と答えられた。
大村裕初代日本肥満学会理事長は九州大学出身だが、「今は、阪神間に住んでいる」と言われる。大村先生は6年前、一般演題を自ら発表されていた。
私と同じブレイ門下の斉藤昌之北海道大学元教授は「4~5年前、ヨーロッパの学会に行ったら、ブレイ先生がポスターを貼っていた」と言われる。ブレイ教授は、今85歳だ。研究は80歳を過ぎても、つづける魅力があるのだろう。
杉原甫佐賀医大元教授から「徳永先生のブログを読みました。明日、教育講演をするので来て下さい」と言われた。杉浦先生は、定年後10年経っても、ヒト脂肪細胞の研究をつづけておられる。
嶋津孝愛媛大学元教授からは「先生の肥満学会の歴史を書いた巻頭言を読みました」と言われた。40年来の肥満研究仲間の宮崎滋先生、白井厚治先生や若手の横手幸太郎千葉大学教授、小川佳宏九州大学教授とも話をすることができた。
2017年10月5日、ノーベル文学賞を受賞した英国人作家のカズオ・イシグロ氏は、代表作"わたしを離さないで"を書いた動機について「人生は思っているより短い。亡くなるときは、お金も名誉もいらない。"思い浮かべるのは家族と友人だ"ということを描きたかった」と語られていた。
高校や大学時代の友人、20歳代の時に知り合った肥満研究仲間、若い頃からの友人は一生つきあえる友人だ。肥満が本当に好きな研究者は、75歳を越えても頭脳明晰で、好きな肥満研究をつづけられていた。