庄原格致高校同窓会近畿と日本のものづくり
2017年10月22日、大阪市北区にある大阪第一ホテルで「近畿庄原格致会」が開催され、36名が出席した。
午前11時30分、来賓の広島県立庄原格致高校
表示の今岡護校長は、「庄原格致高校
表示は120周年になる。みなさんから頂いた寄付金は、緑の広場作りに使うこととした。ベンチに座れるようにし、生徒のくつろぎの場とする。普通科の中に、医療系のクラスを入れることにした」と挨拶された。
幹事から、「庄原産"あきさかり"が最高評価の特Aに選ばれた。美味しいお米で、土産袋に入れておくので、持ち帰り食べてみて下さい」と紹介があった。庄原産あきさかりは、ほどよい粘り、ほのかな甘みがあって、弁当の御飯でもすぐにわかる美味しさだ。
会場は6人ずつの6テーブルになっており、同級生は4人きていて、男性は3人とも(医師、ホテル業、不動産業)現役で働いていた。食事をしながら、私が「庄原産あきさかりをもっと宣伝して、売り出せばいいのに」と話すと、同級生は「庄原産あきさかりは、一部の農家の人が土壌改良を重ね、手間ひまかけて作っている。他の農家では、なかなかできないだろう」と言う。
日本穀物検定協会は2016年産米の食味ランキングを発表。特Aには北海道産ゆめぴりか、青森弘前産晴天の霹靂、秋田県南産あきたこまち、山形産つや姫、新潟魚沼産コシヒカリ、富山産てんこもり、神奈川産はるみ、・・、西日本では京都丹波産キヌヒカリ、広島県北産あきさかり、高知県西産にこまる、大分久大産ひとめぼれが選ばれている。
2017年10月29日、午前8時からテレビ「サンデーモーニング」を見ていたら、"風をよむ"のコーナーで「揺らぐ日本のものづくり」をしていた。
「戦後、日本の政治は2流、経済は1流といわれてきたが、"日本のものづくり"が劣化している。K製鋼社の部品強度は、基準を満たしていなかった。半導体の売り上げは、1990年10位以内に6社あったが、2016年は1社に減少した。
自動車の品質管理も、無資格者の不正検査など劣化している。米国自動車初期品質調査(新車100台当たり3ヵ月以内の故障件数)の「ブランド別ランキング」で、20012年は1位からレクサス(トヨタ)、ジャガー(英)、ポルシェ(独)、キャデラック(米)、ホンダ、アキュラ(ホンダ)・インフィニティ(日産)、トヨタ、ベンツ(独)、マツダと日本車は6車種入っていたが、5年後の2017年は日本車は1車種しか入らなかった」と放送していた。
終身正規雇用の団塊の世代が定年退職となったためなのだろうか。庄原中学3年A組40人のうち、高校普通科に行ったのは5人のみだった。1965年、大部分の中学時代の同級生は卒業と同時に、トヨタや森永に就職していった。
日本企業の衰退は、10月19日のベストセラー作家・永野健二氏の講演(メタボ教室第669段「バブル:日本迷走の原点」)でも指摘されていた。永野氏は「日本の物づくりの衰退が目立つ。自動車産業も、EVなど中国やヨーロッパが先に進んでいる。・・」と話されていた。
日本は戦後、ものづくりで経済を支えてきた。自動車・鉄鋼など工業製品の品質管理が、世界から問われている。日本人の勤勉さや手先の器用さを活かし、AIを活用、"ものづくり日本"を復活させて欲しい。