「大阪重粒子線センター内覧会」と前立腺がん
2018年2月18日、大阪市中央区大阪城前にできた「大阪重粒子線センター内覧会」に行った。
大阪重粒子線センター
表示は、大阪城のすぐ前にあり、大阪府警と大阪府庁に挟まれ、裏は大阪国際がんセンター(メタボ教室第641段「大阪国際がんセンター完成式」)と接している。重粒子線治療施設は現在、千葉市・前橋市・横浜市・兵庫県たつの市、佐賀県鳥栖市の5か所が稼働しており、大阪市は6番目になる。
重粒子(炭素)線は陽子(水素)線に比べ、質量が12倍と重いので、がん細胞を殺す効果が2~3倍高い。重粒子線治療は、前立腺がんなど固形がんに有効で、癌の部分で大きなエネルギーを放出することができるため、正常組織への副作用が少ない。
午後0時、所長自ら施設
表示を案内された。内部は撮影禁止で、診察室・CT室・MRI室を巡った。「CTに何kgまで乗れるか?」聞くと、「180kgまで可能だ」と答えられた。治療室は3室あり、治療室1は水平/45度方向、治療室2と3は水平/垂直方向から、照射できるようになっていた。「着替えを入れると1人15~20分で、年間1800人の治療が可能になる」という。
「前立腺がんの重粒子線治療は、自由診療で300万円かかっている。前立腺がんは、保険適用になるのか?」聞くと、「4月1日から保険適用になる。前立腺がんは、12回照射で3週間かかるが、仕事をしながら、自宅からでも通える」と答えられた。加速器室に行くと、直径17メートルの世界最小サイズのシンクロトロンがあった。「加速された重粒子は、最大で光速の70%に達し、ここから各治療室に、重粒子線が送られる」という。
最後に「2月16日に報道機関向けの内覧会を行い、テレビ局6社、新聞社10社が来た。3月1日から外来を開始し、10月から治療を始める。紹介患者の半分ぐらいが、重粒子線治療の適用になるだろう。韓国や中国の外国人患者も受け入れる」と言われた。
午後1時20分、すぐ前にある大阪城
表示に行った。春節のためか、中国人が圧倒的に多い。ミライザ大阪城(旧大阪市立博物館)
表示1階の土産物売り場は、外国人観光客で賑わっていた。2階にあるイタリアンレストラン"クロスフィールド"で、トマトパスタを食べた。サラダ
表示・デザート
表示・飲みものが付いて、2000円は安い。
午後9時、平昌オリンピック・女子スピードスケート500mを観た。小平奈緒選手が、36.94秒の五輪新記録で、金メダルを獲得した。小平選手は、長野県松本市にある相澤病院に勤務しているという。2007年6月23日、松本市で特別講演「メタボリックシンドロームの概念と保健指導」(メタボ教室第55段「歌人ゆかりの街」)をした時、相澤病院の方も何人か来られていた。
前日の2月17日は、羽生結弦選手が男子フィギュアで、金メダルを獲得した。テレビ各局は、神戸市御影にある弓弦羽神社(メタボ教室第644段「羽生結弦ゆかりの弓弦羽神社」)で、ファンにインタビューをしていた。連日の金メダルに、日本中が沸きかえっている。
「大阪重粒子線センター」ができ、大阪の人は自宅から通いながら、前立腺がんの重粒子線治療ができるようになった。医療もスポーツも、進化しつづけている。