「大阪重粒子線センター内覧会」と前立腺がん

2018年2月21日

    2018218日、大阪市中央区大阪城前にできた「大阪重粒子線センター内覧会」に行った。

大阪重粒子線センター 表示は、大阪城のすぐ前にあり、大阪府警と大阪府庁に挟まれ、裏は大阪国際がんセンター(メタボ教室第641段「大阪国際がんセンター完成式」)と接している。重粒子線治療施設は現在、千葉市・前橋市・横浜市・兵庫県たつの市、佐賀県鳥栖市の5か所が稼働しており、大阪市は6番目になる。

重粒子(炭素)線は陽子(水素)線に比べ、質量が12倍と重いので、がん細胞を殺す効果が23倍高い。重粒子線治療は、前立腺がんなど固形がんに有効で、癌の部分で大きなエネルギーを放出することができるため、正常組織への副作用が少ない。

午後0時、所長自ら施設 表示を案内された。内部は撮影禁止で、診察室・CT室・MRI室を巡った。「CTに何kgまで乗れるか?」聞くと、「180kgまで可能だ」と答えられた。治療室は3室あり、治療室1は水平/45度方向、治療室23は水平/垂直方向から、照射できるようになっていた。「着替えを入れると11520分で、年間1800人の治療が可能になる」という。

「前立腺がんの重粒子線治療は、自由診療で300万円かかっている。前立腺がんは、保険適用になるのか?」聞くと、「41日から保険適用になる。前立腺がんは、12回照射で3週間かかるが、仕事をしながら、自宅からでも通える」と答えられた。加速器室に行くと、直径17メートルの世界最小サイズのシンクロトロンがあった。「加速された重粒子は、最大で光速の70%に達し、ここから各治療室に、重粒子線が送られる」という。

最後に「216日に報道機関向けの内覧会を行い、テレビ局6社、新聞社10社が来た。31日から外来を開始し、10月から治療を始める。紹介患者の半分ぐらいが、重粒子線治療の適用になるだろう。韓国や中国の外国人患者も受け入れる」と言われた。

午後120分、すぐ前にある大阪城 表示に行った。春節のためか、中国人が圧倒的に多い。ミライザ大阪城(旧大阪市立博物館) 表示1階の土産物売り場は、外国人観光客で賑わっていた。2階にあるイタリアンレストラン"クロスフィールド"で、トマトパスタを食べた。サラダ 表示・デザート 表示・飲みものが付いて、2000円は安い。

午後9時、平昌オリンピック・女子スピードスケート500mを観た。小平奈緒選手が、36.94秒の五輪新記録で、金メダルを獲得した。小平選手は、長野県松本市にある相澤病院に勤務しているという。2007623日、松本市で特別講演「メタボリックシンドロームの概念と保健指導」(メタボ教室第55段「歌人ゆかりの街」)をした時、相澤病院の方も何人か来られていた。

前日の217日は、羽生結弦選手が男子フィギュアで、金メダルを獲得した。テレビ各局は、神戸市御影にある弓弦羽神社(メタボ教室第644段「羽生結弦ゆかりの弓弦羽神社」)で、ファンにインタビューをしていた。連日の金メダルに、日本中が沸きかえっている。

「大阪重粒子線センター」ができ、大阪の人は自宅から通いながら、前立腺がんの重粒子線治療ができるようになった。医療もスポーツも、進化しつづけている。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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