「伊東温泉 界アンジン」と東郷平八郎別荘
2018年4月16~17日、伊豆半島にある「伊東温泉」に行った。
4月16日午後3時40分、伊東温泉「星野リゾート 界アンジン」に到着した。アンジンは、徳川家康に仕えたイギリス人航海士・三浦按針から名付けられている。三浦按針は、ここで日本初の洋式帆船を建造している。子供や外国人観光客は見かけず、中高年夫婦が多い。
605号室に宿泊した。部屋のオブジェ
表示は、50~100年前の船の部分が使われていた。全室オーシャンビュー
表示で、眼下に按針メモリアルパークがあり、三浦按針像と洋式帆船が見える。相模湾には海上自衛隊の艦船、左手に伊豆の山並み、右手に初島が見えた。部屋には、浴衣と作務衣(さむえ)が置いてあった。
午後5時30分、2階の個室で夕食を食べた。食事処の個室の壁は、布を何枚も重ねたものだった。文庫本など様々な本を重ねた壁
表示、新聞の文字や写真を針金で作った壁
表示、金属のアルファベットでできた壁など、個室はそれぞれ異なった素材で作られたアートになっていた。
先付けは香味野菜と鴨のお浸し、お椀は桜餅の海老い込みだった。楽盛り
表示は、三浦按針の出身地イギリスのアフタヌーンティーをイメージし、お造り(真鯛・伊勢海老・アジ)と酢の物が上段に、八寸(海老の松風・そら豆玉寄せ・赤貝とわけぎのぬた・鱒の黄身寿司・菜の花利休和え・五色饅頭・鴨ロース)が下段に分かれていた。揚げ物は帆立進上の蓑揚げ、蓋物は蟹の養老蒸し、台の物はアンジン名物"金目鯛とあさりと香煎包み焼き
表示"で、イギリスのパイ料理を感じさせる。
4月17日午前9時30分、ホテル近くの松川沿い
表示を散策した。映画"テルマエロマエ"の舞台となった「東海館
表示」を観て、ホテルに隣接する東郷平八郎の別荘「伊東東郷記念館」に行った。東郷平八郎は、日露戦争でロシアのバルチック艦隊に完勝している。
伊東市ボランティアの人に、別荘内を案内してもらった。416坪の敷地に、50坪の平屋建てで、庭には赤い花が咲いていた。元帥居室には、犬養毅総理大臣が寄贈した「碁盤
表示」が置いてあり、「東郷は囲碁をするとき、羽織・袴・白足袋の正装で行った」という。風呂は深く、「50℃の温泉が出ていた」という。
座敷には、昭和天皇と二人で並んだ写真
表示があった。「東郷は、昭和天皇に帝王学を授けた。昭和天皇は普通の小学校に行かれたが、中学・高校の7年間は、優秀な学友5人といっしょに学ばれた。東郷は全ての授業についていた」と解説してもらった。
ニューヨークの写真があった。「日露戦争のお礼に、セオドア・ルーズベルト米国大統領の自宅に行き、3時間話をした。海の見える邸宅だったので、帰国して海の見える伊東の地に別荘を購入した。東郷夫人はリウマチだったので、この地で晩年を過ごされた」と解説してもらった。ルーズベルト大統領は、日露戦争の停戦を仲介し、米国人として初のノーベル平和賞を受賞されている。
会話をしていたら、いつの間にか1時間10分経っていた。見知らぬ街を旅すると、脳が活性化され、フレイル(筋力低下・認知機能低下・社会活動低下)予防になる。