父17回忌・祖父50回忌法要とルーツ探し

    2018年5月12～13日、父の17回忌法要と祖父の50回忌法要のため、広島県庄原市に帰省した。

5月12日午後5時、徳永家の墓参り 表示をした。庄原の街は閑散としており、ショッピングセンターのレストランは「本日休業」となっていた。庄原グランドホテルで"比婆牛ハンバーグセット 表示"を食べた。

庄原格致高校時代のクラスメートに聞くと、「庄原市にある国営備北丘陵公園で、セカイノオワリの野外コンサートをしており、旧庄原市の人口と同じ2万人が集まっている。街の人は、屋台などの手伝いに、備北丘陵公園に行っている。富士山ナンバーや、名古屋ナンバーの車も見た」と言う。

SEKAI NO OWARIは「サザンカ（平昌オリンピックNHKテーマソング）」など歌い、紅白歌合戦にも出場。2018年4～6月、熊本・広島・新潟・山梨・宮城・北海道の6会場で、野外コンサートを行っている。

午後11時まで、親戚と父（徳永久人）や祖父（徳永福三）の話をした。父は広島県三次市安田にある甲元家の五男で、母と結婚し徳永家へ養子に来ている。小中学時代、お盆になると父 表示と一緒に芸備線備後庄原駅から塩町駅に行き、福塩線に乗って備後安田駅に父の実家へ墓参りに行っていた。塩町駅の前にある食堂で、"冷や麦"を食べるのが楽しみだった。

祖父（父の父）甲元菊平は58歳で、曽祖父（祖父の父）甲元菊蔵は86歳で亡くなっている。蚊に刺されながら、お米と水と線香をあげていたことを、よく覚えている。甲元家の墓は20ぐらいあり、江戸時代の初期から、この地に住んでいたのだろう。

4年前、甲元家の人と会って、甲元家のルーツについて尋ねた。「甲元家は、森蘭丸の兄弟の子孫で、岡山県美作から馬洗川より西に行くよう言われ、ここに家を建てた」と話された。馬洗川は広島県東部を南から北に流れ、三次で江の川に合流し、日本海に流れている。甲元家のすぐ東に馬洗川が流れ、家と川の間にJR福塩線が走っている。

森蘭丸は1565年生まれで、織田信長の小姓を務めた美少年として有名で、1582年本能寺の変で織田信長とともに亡くなっている。森蘭丸の父親の森可成（よしなり）は、美濃の土岐氏に仕えていたが斎藤道三によって追放された後、信長に仕え尾張統一に貢献している。桶狭間の戦いでも活躍し、信長上洛後は寺社や堺と交渉し、政治家としても優れた武将だった。

森蘭丸は森可成の三男で、森家は六男の森忠政が継承し、森忠政は豊臣秀吉、そして徳川家康に仕えた。関ヶ原の戦い後は、美作津山藩18万石の領主となり、1616年津山城を完成させている。めったに自慢しなかった父が、「うちの家柄はいい」と言っていたのも頷ける。

祖父・徳永福三（母の父）の母親は庄原市高の出身だった。5年前、曾祖母の実家の人に会って「曾祖母の母は、新見藩（1万8000石）の家老の娘だったのか」聞くと、「家老じゃのうて、お殿さんの娘じゃ。お姫さんじゃ」と答えられた。曾祖母の実家は昔、庄原市高から庄原市川北との境まで、他人の土地を踏まなくても行ける分限者だった。

老いてくると、先祖のことが知りたくなる。私の父は、美作津山藩のお殿さんの子孫、私の母は新見藩のお姫さんの子孫だった。