近畿広島県人会と映画「孤狼の血」
2018年5月27日、大阪市都島区網島町にある"太閤園
表示"で、「近畿広島県人会創立135年記念総会」が開催され、293名が出席した。
午前11時30分、近畿広島県人会会長の立石文夫元テレビ大阪社長が「近畿広島県人会が1883年(明治16年)にスタートして135年になる。当時は鉄道が開通しておらず、広島から海路か徒歩で近畿に来た。再び郷土の土を踏めないかもしれない広島から来た人達が、故郷を語り、励ましあうために会を作ったのだろう」と挨拶された。
来賓挨拶は、広島県副知事、新原芳明(しんはらよしあけ)呉市長、東京広島県人会会長の大竹美喜アフラック創業者(庄原市出身)の3人がされた。
新原呉市長
表示は「呉は夏涼しく、冬は暖かい所だ。呉市は工業が中心だったが、これからは商業・観光にも力を入れていきたい。映画"孤狼の血"が、呉市でロケされた。役所広司と松坂桃季が、山の上から呉の港を見るシーンがあるが、瀬戸内海の景色は素晴らしい。呉市大崎下島にある御手洗(みたらい)は、北前船の潮待ち港で"日本遺産"に登録されている」と挨拶された。
賀茂鶴・千福・酔心の"鏡開き
表示"があり、木の香りがする日本酒が配られた。斜め前のテーブルにおられた新原呉市長が、私の所にこられ握手をした。新原市長が大阪造幣局理事長時代、年10回異業種の会で一緒だった。
私が「先週、"孤狼の血"の映画を観ましたよ。迫力があり、呉の海と島々がきれいだった」と話すと、「呉は安全な街になっています。呉に遊びに来て下さい」と言われた。
映画「孤狼の血
表示」は柚月裕子の原作で、東京広島県人会会長をされていた岡田茂東映社長が始められた"仁義なき戦い"シリーズを受け継ぐ東映映画だ。昭和63年、暴力団対策法成立直前の架空都市・呉原市を舞台としている。マル暴のベテラン刑事を役所広司が、広大出のエリート新人刑事を松坂桃季が演じている。オール広島ロケで、美しい瀬戸内海の島々と、ハードボイルドなシーンとのコントラストが印象的だ。
前菜
表示を食べた後、隣のテーブルにおられた"サンフレッチェ広島"の山本拓也社長と名刺交換した。「私の従弟の沖原謙は、サンフレッチェ広島の監督が外国人だったころ、通訳をしていた。沖原謙は広大附属高校サッカー部のエースストライカーで、早稲田ではキャプテンをしていた。今は、広大健康スポーツ科学科教授をしている。現在、サンフレチェ広島も広島カープも1位で、ダブル優勝するといい」と話をした。
同じテーブルにおられた大原直樹庄原市副市長の所に行って、「庄原市出身の徳永です」と挨拶すると、「金福小路の徳永歯科醫院ですか。お父さんに歯の治療をしてもらっていました」と言われた。金福寺は家の近くにあり、子供の頃よく遊んでいた。田舎の自宅開業医には休日も正月もない。夜中でも歯痛の急患が来ると、父はぶつぶつ言いながらも診療室に行って治療をしていた。
アトラクションは庄原市東城町の「比婆荒神神楽
表示」だった。庄原市出身者が全員舞台に上がり、一緒に記念撮影をした。
近畿広島県人会は明治16年にスタートしている。県人会は、懐かしい友人たちと会い、昔話に花が咲き、新しい出会いもある。故郷を想う心は、明治・大正・昭和・平成と135年経っても変わらない。