お墓参りと医学部入試・女性医師
2018年8月13~14日、広島県庄原市へお盆帰省した。
8月14日午前8時、「食彩館庄原ゆめさくら」朝どり市
表示に行った。帰省した時は、毎回木村文子名の"ウリの漬物"を買っている。庄原産の甘いトウモロコシや、木村さんの美味しい漬け物は、大阪では手に入らない。野菜が安く、大阪ではキュウリ、ナス
表示の価格は2.5倍、グリーンアスパラは3倍する。1万円買い物をしたので、往復の高速代・ガソリン代が浮きそうだ。
午前8時30分、お墓参り
表示に行った。父は享年83歳、祖父は享年72歳となっている。私も祖父が亡くなった歳に、近くなってきた。私の脳に蓄積された知識や経験は、何年か経つと無になってしまう。
午前11時45分、お寺さんが来られた。お経をあげられた後、茶菓子を食べながら1時15分まで話をした。住職は医療に対して強い関心を持っておられ、「医学部入試で、女性を合格しにくくしているのは本当か」と聞かれた。
私は「入試で、男女差をつけているのは、医師の間では常識だ。女性の比率が、3割程度に調整している。女性はよく勉強するので、操作しないと、女性医師が50%を超える所が出てくる。本当かどうかわからないが"国立大学の入試で面接や小論文を採用したのは、女性医師を増やさないためだ"と言う医師もいるほどだ。女性医師が増えると、今でも不足している外科医など、さらに不足になる。内科でも、糖尿病医の30%は女性医師だが循環器の女性医師は7%しかいない」と答えた。
住職は「言われることはわかるが、女性が働く社会になり、入試は男女平等でないといけない。海外では男性医師より女性医師の方が多い国もある」と言われた。私は「その通りで、東京医大の裏口入学の件で、入試に男女差をつけていたことが公になり、この1~2週で風向きが変わってきている。入試の面接や小論文で男女差をつけなくなると、来年度は医学部の女性入学者が大幅に増えるかもしれない」と話した。
住職は「産休を取りやすくし、育児を男女で行い、病院で預かってくれるように環境を整えれば、女性医師でも男性医師と同じように働けるのではないか」と言われた。私は「それでも、出産の期間は働けなくなる。女性医師が増えると、働く医師が不足し、今でも過重労働となっている医師の負担が大きくなる。2017年の日本の人口当たりの医師数は、OECD35カ国中30位と少ない。医師の絶対数を増やさないと、過重労働のブラック病院が増加し、過疎地域医療は崩壊する」と話した。
以前、大阪中央公会堂のライトアップを見下ろしながら食事をした時、Y新聞論説委員に「日本でいまだにギルド制が残っているのは、医師の世界だけだ」と言われたことがある。先週、医師仲間で食事をしながら話をした時、男性勤務医が「入試で男女差をつけるのは、必要悪だ」と言うと、普段黙って聞いている女性勤務医が「医師の常識は、社会では非常識だ」と強く反発していた。
世の中は、変化していく。女性の活躍が求められている時代、医療界の常識は、社会の常識から離れていっている。女性医師が増えた分、医師不足は深刻になる。医師数を増やす政策をとるなど、国と日本医師会は協力し対策を立てる必要がある。