京都清水寺の桜と外国人医師・看護師
2019年3月24日、京都清水寺へ2人の孫をつれて、桜を観に行った。
午前11時35分、横浜から新幹線で来た孫と待ち合わせ、タクシーで大谷本廟まで行った。急な坂道を登り清水寺
表示に着くと、桜の花が咲いていた。清水坂
表示はラッシュアワーのように混み合い、産寧坂
表示の桜も開花していた。
中国や東南アジアなど外国人が多く、着物姿など自撮りをしている。帰りのタクシーの運転手に聞くと「外国人観光客が半数以上で、日本人観光客は混雑を避けるためか減っている」と言う。これから外国人観光客だけでなく、外国人労働者も増えていくのだろう。
今月、沖原隆宗三菱UFJフィナンシャル・グループ元会長と会食した時、外国人医師・看護師が話題になった。沖原氏と会食するのは、11度目になる。沖原隆宗氏は、UFJ銀行頭取をされた後、三菱UFG(三菱UFJ銀行・信託銀行・証券・リース・ニコスを統括する金融グループ)の会長をされていた。沖原氏は山口県柳井高校出身で、飯田さよみ元市立泉大津病院院長(大学時代のクラスメートで柳井高校出身)と同窓になる。
沖原隆宗三菱UFG元会長に「フィリピンの看護学校を視察してきた。30歳ぐらいの経験を積んだ優秀な看護師さんが、2年間日本語を勉強し日本に来るが、日本の看護師国家試験は日本語で出題されるのでハードルが高く、合格率は10%と低い。3年の間に、国家試験に合格しないと、フィリピンに帰国しなくてはならず、優秀な外国人看護師さんを失うことになる。看護師の国家試験を、英語でも受けられるようにしてはどうか?」と聞かれた。
私は「看護師も不足しているが、医師不足も深刻だ。大手私立病院チェーン理事長は『フィリピンや中国には、日本で働きたいという優秀な医師がたくさんいる。何とか、外国人医師を受け入れることができないか』と言われ、中堅私立病院チェーン理事長も『医師不足で困っている。外国人医師でも診療できるようになればいい』と言われていた」と答えた。
沖原隆宗MUFG元会長の"日本の看護師国家試験を、日本語だけでなく英語でもできるようにする"という考えは、医療者からは出ない発想だと思った。
後輩医師に外国人医師・看護師について聞くと、女性勤務医は「外国人看護師の場合、患者さんとのコミュニケーションがうまくとれるかどうか」、大学病院勤務医は「看護師さんの賃金が下がるのではないか」、男性勤務医は「日本の勤務医は、安月給だ。優秀な医師は、給料の高いアメリカなどに行き、日本に来てくれないのではないか」と言う。
庄原格致高校のクラスメートは、10数年前から「無医村へのフィリピン人医師を歓迎する」と言っていた。N新聞記者は「日本の大使館の中では、日本の医師国家試験を取得していなくても、医師が医療行為を行っている」と言う。地方の国会議員が団結すれば、"外国人医師・看護師に関する法律改正"も可能だ。
外国人医師・看護師の受け入れが、財界や私立病院経営者、医師不足に悩む地方住民の間で議論されている。医師・看護師国家試験を英語でもできるようにすることは、医師・看護師不足で悩む地方住民、過剰労働を強いられている地方勤務医(県庁所在地を除く)にとって、助けになるかもしれない。