万葉の旅~奈良県五條市北宇智
2019年4月28日、奈良県五條市北宇智へ「万葉の旅」に行った。
午前10時、伊丹の自宅を出発。阪神高速・南阪奈道を通り葛城インターで下車、葛城市・御所市を経て五條市北宇智に着いた。万葉集には、葛城市の地名のあるものが17、御所市が15、五條市が15ある。
万葉集巻1‐4に、中皇命(なかつすめらみこと)の歌「たまきはる 宇智の大野に 馬並めて 朝踏ますらむ その草深野」がある。"宇智の広々とした野を駆け巡って、朝の草深い野を踏んでいらっしゃることでしょう"。中皇命は舒明天皇の皇后で、夫の狩りでの無事を祈って詠まれている。舒明天皇は天智天皇、天武天皇の父親になる。
「宇智の大野はJR北宇智駅の西方一帯、近内あたりと考えられる」と犬養孝の"万葉の旅"上巻162ページに書いてある。宇智の大野は古代の狩猟地で、舒明天皇が頻繁に狩りに行かれている。JR北宇智駅のすぐ北にある線路を渡り近内に着くと、家が何軒かあり、狩猟地の面影は無くなっていた。クローバーやタンポポの花が咲き、遠く金剛山が見える
表示。
近内にある登録有形文化財「藤岡家住宅」に行った。藤岡家は、江戸時代からの薬商で、佐賀・和歌山・熊本県知事を歴任、与謝野晶子が何度も訪れている。大広間
表示・貴賓の間・庭園など見学した。神武天皇からの歴代天皇
表示や、改元にともない新しく"大正天皇コーナー
表示"の展示があった。
午後1時30分、JR北宇智駅近くの住川(すがわ)にある鮪料理専門店「浅野屋」で、赤身・中トロ・トロの"三色お造り定食
表示"を食べた。北宇智から、車で20分の「キトラ古墳
表示」に行った。キトラ古墳体験館で、石室内
表示の玄武・青龍・白虎・朱雀を見学した。
4月29~30日、各テレビ局は"天皇皇后両陛下の特番"をしていた。両陛下とは、1度だけ話をすることができた。
2002年5月26日、京都国際会議場で両陛下をお迎えして、第26回国際内科学会の開会式があり、日本内科学会評議員とその配偶者が招待された。
午後3時、開場し300名が着席、後方にマスコミが50人、テレビカメラが8台入った。シーンとした会場で待つこと1時間、午後4時両陛下が入場され、拍手で迎えた。京都府知事・市長・医師会長が挨拶され、式典は30分で終了した。
レセプションルームに行くと、ワイン・ウィスキー・ウーロン茶が用意されていた。100人近い人がおり、外国人と日本人がほぼ同数だった。松澤佑次阪大2内教授夫妻や、松山辰男市立豊中病院長、河盛隆造順天堂大学教授と話をしていると、午後5時30分、両陛下が数10人のテレビ局や新聞社の人とともに、サプライズ登場された。
メディアが10分後に退出すると、天皇陛下の前と美智子妃殿下の前に行列ができ始めた。私は美智子妃殿下の列に並び、小児肥満の話や肥満の遺伝子の話をすることができた(メタボ教室第39段「小児メタボリックシンドローム診断基準」)。天皇陛下の列に並んだが、外国人5~6人がつづいた後、私の直前でストップがかかり、両陛下は退出された。順番を待つ間、天皇陛下のお姿を、至近距離で眼に焼き付けることができた。
平成31年4月30日、平成最後の日を迎えた。令和の時代になっても、自然のままをよしとし、自分を大切にして生きていきたい。